富裕層の訪日旅行を促進 JNTO、欧米豪と中東の旅行社招き視察・体験ツアーと商談会
日本政府観光局(JNTO)は富裕層の訪日旅行を促進しようと、2月4―9日の日程で欧米豪・中東の旅行会社32社を招待し、視察・体験ツアーと商談会を行った。
訪日旅行者の旅行消費額の増加と地方への誘客を目的に「Japan Luxury Showcase」として2017年から実施している事業で、コロナによる中断を挟んで19年以来4年ぶりのリアル開催。今回は初めて中東(クエートとUAE)の旅行会社2社を含む、富裕層が顧客の32社32人を招待した。
一行は2月4日に来日し東京でウェルカムパーティに参加した後、5―8日に3泊4日で8つのコースに分かれて国内ツアーに参加。9日に東京・六本木のグランドハイアット東京で日本のホテルや旅館、高額旅行を扱うDMCなどと商談した。日本からは40社が参加した。
視察旅行は東京、箱根、京都などをめぐるゴールデンルートのほか高山・富山、せとうち、鳥取・島根、沖縄などの8つのコースで、各コースに4人程度ずつ参加した。金沢・福井コースも予定通り実施した。
各コースでは少人数で高級な宿泊施設に泊まり、食事、体験、移動手段にも気を遣い、富裕層向けのツアーを体験してもらった。
初来日でゴールデンルートに参加したスペイン・マドリードの旅行会社プエンテ・アル・パシフィコのマルタ・ミンゲスさんは「東京、箱根、京都、奈良を旅行しました。一番印象に残っているのは奈良です。お寺と鹿以外にもバーで地元の人と話せたローカルな経験ができました。日本は食べ物とサービルのクオリティが予想以上でした。特に値段に対しては驚くほどです。クライアントに自信を持って売りたいと思いました」と話していた。
JNTOでは旅行滞在中に1人100万―300万円程度を消費する旅行者を高付加価値旅行者と呼び、彼らを顧客とする旅行会社とのネットワークづくりや訪日旅行の造成支援、セールスを強化。4月には高付加価値室を新設し、活動を強めることにしている。
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