補正予算に8億9千万円 観光庁、緊急対策で着地型モニター支援
2010年度補正予算案が11月16日、衆議院を通過し、憲法の規定で衆議院の議決が優先されるため成立が事実上確定した。約5兆円の経済対策を盛り込んでおり、そのうち観光庁では、国内観光活性化緊急対策事業など合計8億9200万円を計上している。
観光庁の補正予算案の内訳は(1)外国人観光客の移動容易化のための言語バリアフリー化5億円(2)国内観光活性化緊急対策事業3億9200万円。
具体的には、(1)は電子看板を利用した案内表示や2次交通機関での車内放送などにおいて多言語情報を提供し、外国人観光客を目的地までスムーズに導く態勢を整備。(2)は休暇取得分散化の普及のためのシンポジウムや調査の実施、新たな旅行需要の創出に向けた旅行商品の造成、観光圏整備による滞在型観光地の形成が含まれる。
なかでも、新たな旅行需要の創出に向けた旅行商品の造成では、「ニューツーリズム着地型旅行商品の造成推進事業」としてモニターツアーの実施・検証の支援を行う。ニューツーリズムの推進の課題解決、普及促進が目的。
募集する着地型商品の対象分野は文化観光、産業観光、ヘルスツーリズム、エコツーリズム、グリーンツーリズム。今年度中にツアーを実施し▽効果測定用のアンケートを行うこと▽次年度以降も同様のツアーを実施すること▽地域の複数の業態が連携したツアーであること―などを基準に選考し、採択されたツアーには、参加者に一定の費用負担を求めることを条件に、参加者のツアー費用の一部を支援する。
観光圏内外からの応募が可能で、採択数は観光圏以外の地域で15―20件の見込み。1ツアー30―50人規模を想定している。観光圏については今後決定し、各運輸局を通して発表される。
募集期間は12月下旬―1月中旬。1月中に採択し、2―3月上旬にツアーを実施、3月に効果検証を行う予定だという。
詳細の問い合わせは、各運輸局の観光地域振興課まで。