東北観光博 3月18日から1年間開催
東日本大震災や東京電力の原発事故による東北への観光客の落ち込みを取り戻そうと、「東北観光博」が3月18日から2013年3月末まで、東北全域で1年にわたって行われる。
観光庁のまとめでは、昨年の10-12カ月の3カ月の東北の観光客数は前年比で2割以上減少している。こうした状況に歯止めをかけるため、観光庁と東北6県が中心となり、地方自治体、観光団体、経済団体で組織する実行委員会を中心に取り組む。
東北全体を博覧会場に見立て、そのなかに下北、白神、十和田・八幡平、田沢湖・角館、庄内、松島、会津など28のゾーンを設定した。各ゾーンの魅力や特徴、イベントスケジュールを紹介した公式ガイドブックを都市圏の旅行会社などで配布する。
東北観光博の旬の情報は、東北観光の情報を集約したポータルサイトとして新設した「東北観光博」で発信する。
ポータルサイトにはフェイスブックとツイッター機能を付け、旅行者からも投稿を寄せてもらう。旅行者の評価によって掲載情報の露出度がアップされる仕組みにし、エリア間の競争も促す。日本語に加え英語、韓国語、繁体字、簡体字の5言語で情報発信する。
現地では、28のゾーンに各1カ所ずつ「旅のサロン」を開設し、旅のコンシェルジュ「地域観光案内人」が旅行者を案内する。旅のサロンでは、各地でプレゼントや割引などの特典が受けられる「東北パスポート」をで発行する。
ゾーン内には、さらに小エリアごとに「旅の駅」を多数設けられ、旅行者の案内拠点となる。
3月18日のグランドオープンを前にした15日、東京で芸能人やアスリートらが東北観光応援団として東北観光博の盛り上げに協力を訴えた。
俳優の津川雅彦さんは、「三内丸山遺跡や平泉を是非見てほしい」、ロンドン五輪の男子マラソン代表に決まった藤原新選手は、「よりよい明日を信じてきたからロンドン出場があった。精一杯走り、東北に元気を与えたい」などと話した。