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革新の担い手を育成 日観協が関西で初めてセミナー開催

12/10/29

社団法人日本観光振興協会はこのほど、京都市内のホテルで産学連携セミナーin京都を開いた。観光業界関係者や観光業を学ぶ学生ら約200人が参加した。

セミナーは、観光業界に輩出する人材の育成をテーマにこれまで首都圏で開催してきた。関西では初開催で、同協会の舩山龍二副会長は「野田総理が言うように観光産業はフロンティア産業。かつてドイツとフランスは戦争していたが、青少年の交流を盛んにすることで今日の友好関係がある。尖閣諸島も絶交の島から、友好の島にしなければならない。そのためにもイノベーションは必要で、その担い手となる人材が重要だ」。

基調講演は高台寺常任教師の後藤典生さんが行った。後藤さんは懐石料理を例に「イタリア人は喜ぶが、中国人は量が少ないと感じ、インド人はカレー味にしてほしいと言った。外国人をひとまとめにしてしまっては、全員が満足する結果は到底生まれない」「本当に大切なものは残すべきだが、時代や価値観に合わせて観光を変化させることが大切になってくる」とイノベーションの必要性を説いた。

大学生や大学院生による観光振興の研究発表の後、パネルディスカッションが行われ、パネリストはそれぞれ学生へエールを送った。

「観光全体を見渡す知見はいまだにない。先達のいない世界へぜひ飛び込んでほしい」(京都駅ビル開発の南隆明相談役)、「コミュニケーション力、ホスピタリティ精神、創造力が必要」(JTB西日本の杉本健次京都支店長)、「観光業とは人間力。年寄りの知恵も得ながら、若い力を発揮してほしい」(柊家の西村明美女将)、「データの読み方や調査の仕方などマーケティングを勉強し、日本の観光を次のフェーズにもっていってほしい」(ユー・エス・ジェイの村山卓部長)などと話した。

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