市場つかんだLCC―高満足度と若者人気 じゃらんRCが調査
乗りたい!LCC!―。リクルートライフスタイル・じゃらんリサーチセンター(沢登次彦センター長)はこのほど、国内線LCC(格安航空会社)の利用実態調査の結果を発表した。直近1年間の飛行機利用の国内旅行でLCC利用者は7%にとどまったものの、今後の利用意向は既利用者が96%に達し、非利用者でも63%と人気に。LCCの満足度の高さと市場への浸透がうかがえる結果となった。
LCC利用者の属性は男女ともに20代が10%超でトップに。割安や手軽、目新しさといった若者受けするLCCの特徴が受け入れられているよう。さらに今後の利用意向は男性20代が9割を超え、最も低い女性40代でも5割を超えるなど利用への積極性は高まっている。
国内LCC3社の比較では、ピーチ・アビエーションが高評価。認知度は75.5%、満足度は87.7%でいずれもトップだった。ピーチ社はイメージ調査で「お得」が57.9%で抜きん出て1位、「若者向け」も35.9%でトップと、LCCが狙うターゲット層を着実に獲得していることがうかがえる。満足度はジェットスター・ジャパン83.2%、エアアジア・ジャパン72.9%と総じて高かった。
利用者と非利用者にLCCの機能イメージに対して「あてはまる」ものを尋ねたところ、「コストパフォーマンスのよさ」「セール商品の充実」「予約サイトの使い勝手のよさ」で利用者が「あてはまる」と回答した割合が大きく上回った。「価格の安さ」も90%超で、主要機能は満足されているようだ。
旅行市場への影響はどうか。利用者にLCC登場で旅行への考え方に変化があったかは「利用していた航空会社からLCCに乗り換えるようになった」が71%で、既存航空会社との競合がみられた。LCCをきっかけに「初めて飛行機を利用した」が16%、「飛行機の利用回数が増えた」が54%など飛行機利用の促進もうかがえる。
また、LCCで浮いたお金の使い道は「現地滞在の買い物や食事で少しぜい沢」が41%と突出。「次回の訪問にまわす」が20%、「現地滞在の日数を増やした」8%など旅行市場への好影響を与えているようだ。