13年の国際観光は好調 UNWTO 14年も4%以上の成長予測
14/02/05
国連世界観光機関(UNWTO)はこのほど、2013年の国際観光の動向をまとめた。13年の国際観光客到着数は前年比5%増の10億8700万人を記録した。実数では5200万人の増加となり、UNWTOのでは「予想をはるかに凌ぐ結果」としている。14年も4-4.5%の成長率を見込む。
日本でも訪日外客が初めて1千万人を超えたことで話題になったが、2013年は世界的に国際観光が盛んな年だった。目的地別の需要は、前年比6%増のアジア太平洋地域とアフリカ、同5%増のヨーロッパが伸びた。その中でも同10%増の東南アジア、同7%増の中央・東ヨーロッパが目立っている。
アジア太平洋地域は1400万人増加し、2億4800万人に達した。アフリカは北アフリカやサハラ以南の成長で新記録となる5600万人に。ヨーロッパは2900万人増の5億6300万人に伸ばした。これは05―12年における地域の平均伸び率の2倍の成長を示した。
一方、送客側・アウトバンド市場では中国とロシアが成長をけん引。12年の観光輸出額が1020億米ドルと世界最大のアウトバウンド市場に成長した中国は、13年も第三―四半期までの支出で28%増加。ロシアも9月末で26%成長している。新興国では24%増のトルコを筆頭に、カタールとフィリピンが18%増、クエートとインドネシア、ウクライナの15%増が著しい。先進国ではフランスの6%増のほかアメリカ合衆国、イギリス、カナダ、オーストラリアはすべて3%増と緩やかな成長だった。
UNWTOのタレブ・リファイ事務局長は「2013年は国際観光にとって素晴らしい年であった」と総括。14年の国際観光の伸びを4%から4.5%と予測し、10年から20年の長期予測における3.8%を再び上回るとしている。