10-12月期は実現率ふるわず低調 日観協短期観光動向
15/02/18
日本観光振興協会(山口範雄会長)がまとめた2014年12月調査分(10―12月期)の短期観光動向調査の結果によると、宿泊旅行実施率は対前年同期比で1.5ポイント減の34.7%だった。14年はこれまでの調査でほぼ前年並みを保ってきたが、最後に低下傾向となった。
実施率の低下要因のひとつとして「旅行意向に対する実現率」の低下が挙げられる。10―12月期で意向が実際の旅行に結び付いた割合を示す実現率は意向42.1%に対して実績34.7%から82 .4%と算出。前年同期比で3.5ポイントの下落で、前期(7―9月期)と比較しても3.3ポイント低い。
男性の実現率が同9.8%ポイントの81.0%と大きく減少したことが目立つ。なかでも、これまで旅行需要を下支えしてきた60代男性が同10.2ポイント減となったことが響いた。一方、各世代が軒並み低下した中で学生を除く20代は同0.8ポイント増の89.5%と唯一増加した。
宿泊旅行実施率を地域別みると、10―12月期実績は関東、関西の順に多いのはこれまで通りだが、関東は0.5ポイント減、関西は0.3ポイント増。1―3月期の旅行意向は関東と関西、中部の順に多く、0.9ポイント増の関西の好調ぶりが目立つなど、旅行者の西への流れが顕著だ。
1―3月期の全体の宿泊旅行意向率は同0.3ポイント減の39.2%となっている。
調査は一般消費者を対象に四半期ごとに実施。今回のサンプル数は4268。