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旅行意欲旺盛も節約志向 JTBのGW旅行動向

16/04/27

今年のゴールデンウイーク(GW)は旅には出るが費用は抑えて―。JTBが発表したGW(4月25日―5月5日)の旅行動向見通しによると、総旅行人数は対前年比0.3%増の2395万6千人で、昨年記録した過去最高を更新する見込み。国内旅行の続伸、海外旅行の回復傾向が後押しするものだが、旅行費用は前年比マイナスに。節約志向が今年のGWのキーワードになりそうだ。ただし、見通しの発表は熊本地震の発生前。その影響が懸念される。

総旅行消費額は同0.3%減の9654億円で、節約志向の理由は景況感の停滞。個人所得が思うように伸びないことなどから、旅行費用を少しでも抑えたいという消費者心理が働いているとみられる。旅行平均費用は国内が同1.7%減の3万5200円、海外が同1.5%減の25万9千円。

ただ、今年は休日の日並びがいいこともあり、旅行意欲は今年も堅調と見込まれる。国内旅行は同0.2%増の2341万人で過去最高を更新。海外旅行も燃油サーチャージの値下がりなどから同2.8%増の54・6万人と久しぶりに増加に転じそう。出発日のピークは国内が4月29日と5月3日、海外が4月29、30日と5月3日。

国内旅行の傾向をみても、旅行日数は1泊2日が同6.2ポイント増の46.7%と旅の短期間化が進み、節約の意識がにじみでる。目的地では近畿が同3.4%増、関東が1.9%増と近場の都市圏の人気もその影響か。近畿では京都鉄道博物館のオープンや、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの15周年、関東でも東京ディズニーシーの開業15周年など人気の理由はもちろんある。東北も桜開花で同3.3%増。大河ドラマで話題の真田幸村ゆかりの甲信越も微増となりそう。一方で熊本地震の影響がどこまで出るかが危惧される。

海外旅行は休日取得次第で10連休か3連休を2回という日並びから選択肢が豊富となり、中・遠距離、近距離など傾向は多様化。豪州方面や中国、台湾などアジア方面が伸びている。欧州は国際情勢の影響で同9.8%減と低迷が続く。

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