九州観光復興を加速化 政府、宿の復旧や旅行プラン助成(1)
政府が立ち上げた観光戦略実行推進タスクフォースは5月31日、「九州の観光復興に向けての総合支援プログラム」をまとめた。割引付旅行プラン助成制度の創設、旅館ホテルの復旧費用に対する補助などを迅速に取り組むとしている。
プログラムは応急的、短期的、中長期的と3つに分けて九州観光の復興を後押しする。「応急的取り組み」には、すでに実施している貸付の返済猶予や資金繰りの支援などに加えて、熊本県と大分県における旅館ホテルの施設・設備復旧に対する補助として「中小企業等グループ補助金」を創設。旅館組合など中小企業のグループが作成した復興事業計画に基づき、復旧費用の4分の3または2分の1を補助する。復興事業計画は6月中に公募する。
「当面の観光需要回復に向けた短期的対応」では、夏休みや秋の多客期に旅行需要を喚起する「九州観光支援のための割引付旅行プラン助成制度」を新設する。九州7県に対し、旅行プランの割引、販売費用やキャンペーン費用を助成するための交付金を交付。大手および地元旅行会社に割安な商品造成などを依頼する。旅行会社は販売実績を報告し、割引分を助成金として受け取る仕組み。
割引率は「初期段階の需要回復を加速化するため、目玉商品用に思い切った割引率の設定を可能とする」とし、熊本県と大分県については7―9月が平均50%から最大70%まで、10―12月は平均25%から最大50%と設定。そのほかの5県は7―9月が平均20%から最大50%まで、10―12月が平均10%から最大40%までとした。
1人あたりの割引上限額は、宿泊のみの旅行商品が1予約につき2万円まで。交通付き宿泊旅行商品は、1泊2日の場合で1人2万円まで、2泊3日以上は同3万円まで。2県以上にまたがり2泊3日以上の周遊型宿泊旅行商品については同3万5千円まで。
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