3国間の相互交流を促進 3年ぶりに日中韓観光大臣会合
2015年4月以来3年ぶりとなる第8回日中韓観光大臣会合が10月26、27日の両日、中国江蘇省蘇州市で開かれた。日本から石井啓一国土交通大臣、中国から雒樹剛(ラク・ジュゴウ)文化旅游部長、韓国から都鍾煥(ト・ジョンファン)文化体育観光部長官が出席した。また、3カ国の観光関係者が同席、日本からは田端浩観光庁長官、清野智日本政府観光局理事長、田川博己日本旅行業協会会長らが出席した。
06年に初めて開いた日中韓観光大臣会合以来、8回目となる今回の会合では、前回会合で合意した20年までに相互交流を3千万人規模とする目標などの進捗状況を確認した上で、3カ国間の観光交流の深化へ向けた議論を交わし、共同声明を発表した。
共同声明は「日中韓観光交流の新時代」「文化を活用した観光の推進」「観光交流の質の向上」を柱としている。
このなかで、より具体的な方向性としては(1)東アジアで連続して開催される夏季・冬季オリンピックを契機として観光客誘致への取り組み(2)便利な観光査証政策や迅速な通関手続き、決済方法の導入(3)日中韓教育旅行シンポジウムの開催やガイド、ホテル、観光地などの交流プロジェクトによる3カ国の観光業界の発展(4)「ビジット・イースト・アジアキャンペーン」の推進による3カ国周遊観光商品の開発などによる、東アジアへの観光客誘致の取り組み—などが盛り込まれた。
次回の日中韓観光大臣会合は19年に韓国で開催する。
また、同日行われた日韓観光大臣会合では、両国間の相互交流を双方向でバランスよく増加させるため、地方観光の活性化や修学旅行など両国の若者の交流促進に向け努力することなどで合意。自然災害や感染症の流行など、緊急時の際に相手国への情報提供を強化することについても申し合わせた。
日韓の相互交流は17年に945万人に達し、18年には1千万人を超えることが見込まれている。
また、日中観光大臣会合では、日中間の相互交流人口が17年に初めて1千万人を突破したことから、新たな目標として1500万人を目指すことなどで合意した。
- 観光危機管理への理解を深耕 観光庁、12月19日にオンラインセミナー(24/11/23)
- フィレンツェで初のG7観光大臣会合 持続可能性確保やAI活用でコミュニケ採択(24/11/22)
- 観光庁、「観光DX推進に関するマーケティング強化モデル調査事業」15件を採択(24/11/07)
- 大賞は能登編集部(石川県)「地産地消文化情報誌『能登』」 「日本地域コンテンツ大賞」各賞を発表(24/11/03)
- 地域事業者と観光客一体とでつながるDXへの挑戦 石川県観光連盟と日観振中部、11月22日に金沢市でセミナー/石川(24/10/29)