高尾山や琵琶湖疏水 文化庁、日本遺産21件を認定
文化庁はこのほど、「日本遺産」21件を新たに認定した。今回は全国から69件の申請があった。これまでに認定した遺産は104件となった。
日本遺産は、地域の文化や文化財、風俗・風習などを1つのテーマでまとめ、観光資源として発信していこうというもので、文化庁が2015年から認定。テーマが持つ物語性の魅力を評価している。文化庁では20年までに計画していた100件程度の認定を今回で満たし、新規認定の募集は今年度で終了する予定にしている。
今回認定されたのは次の通り。
▽「鮭の聖地」の物語~根室海峡一万年の道程~(北海道標津町、根室市、別海町、羅臼町)
▽“奥南部”漆物語~安比川流域に受け継がれる伝統技術~(岩手県二戸市、八幡平市)
▽日本ワイン140年史~国産ブドウで醸造する和文化の結晶~(茨城県牛久市、山梨県甲州市)
▽かさましこ ~兄弟産地が紡ぐ“焼き物語”~(栃木県益子町、茨城県笠間市)
▽霊気満山高尾山~人々の祈りが紡ぐ桑都物語~(東京都八王子市)
▽究極の雪国とおかまち ―真説!豪雪地ものがたりー(新潟県十日町市)
▽海を越えた鉄道~世界へつながる 鉄路のキセキ~(福井県南越前町、敦賀市、滋賀県長浜市)
▽甲州の匠の源流・御嶽昇仙峡~水晶の鼓動が導いた信仰と技、そして先進技術へ~(山梨県甲府市、甲斐市)
▽月の都千曲―姨捨の棚田がつくる摩訶不思議な月景色「田毎の月」―(長野県千曲市)
▽レイラインがつなぐ「太陽と大地の聖地」 ~龍と生きるまち 信州上田・塩田平~(長野県上田市)
▽日本初「旅ブーム」を起こした弥次さん喜多さん、駿州の旅~滑稽本と浮世絵が描く東海道旅のガイドブック(道中記)~(静岡県藤枝市、静岡市)
▽京都と大津を繋ぐ希望の水路琵琶湖疏水~舟に乗り、歩いて触れる明治のひととき(京都府京都市、滋賀県大津市)
▽女性とともに今に息づく女人高野~時を超え、時に合わせて見守り続ける癒しの聖地~(大阪府河内長野市、奈良県宇陀市、和歌山県九度山町、高野町)
▽「伊丹諸白」と「灘の生一本」 下り酒が生んだ銘醸地、伊丹と灘五郷(兵庫県伊丹市、尼崎市、西宮市、芦屋市、神戸市)
▽もう、すべらせない!!~龍田古道の心臓部「亀の瀬」を越えてゆけ~(奈良県三郷町、大阪府柏原市)
▽「葛城修験」―里人とともに守り伝える修験道はじまりの地(和歌山県和歌山市、橋本市、紀の川市、岩出市、かつらぎ町、大阪府岸和田市、泉佐野市、河内長野市、和泉市、柏原市、阪南市、岬町、河南町、千早赤阪村、奈良県五條市、御所市、香芝市、葛城市、王寺町)
▽中世日本の傑作益田を味わう―地方の時代に輝き再び―(島根県益田市)
▽石見の火山が伝える悠久の歴史~“縄文の森” “銀の山”と出逢える旅へ~(島根県大田市)
▽「ジャパンレッド」発祥の地―弁柄と銅の町・備中吹屋―(岡山県高梁市)
▽砂糖文化を広めた長崎街道~シュガーロード~(長崎県長崎市、諫早市、大村市、福岡県飯塚市、北九州市、佐賀県嬉野市、小城市、佐賀市)
▽八代を創造した石工たちの軌跡~石工の郷に息づく石造りのレガシー~(熊本県八代市)