インバウンド復活へ25%増計上 観光庁23年度概算要求、観光立国復活の基盤強化
観光庁は2023年度(令和5年度)概算要求で、一般会計分で前年度比25%増の176億8800万円を求めた。
一般会計では「観光立国復活に向けた基盤の強化」に同7%増の72億2100万円。うち新規事業は「新たな交流市場の創出事業」に6億5千万円、「地域の魅力向上と持続可能な観光地域づくり」から「地域の資源を生かした宿泊業等の食の価値向上事業」に5700万円、「観光産業の高付加価値化」から「DXや事業者間連携等を通じた観光地や観光産業の付加価値向上支援」に1億5千万円を求めた。
新たな交流市場―は「第2のふるさとづくり」やワーケーション推進、レガシー形成が核。DX―は観光産業の生産性向上へ地域内の宿泊施設の予約・在庫データの共有と利活用を促進、観光産業と他業種との連携でモデル創出に繋げる。
「インバウンド回復に向けた戦略的取組」は同45%増の98億7900万円。このうち「戦略的な訪日プロモーション」が93億円と大半を占める。
インバウンド回復のスタートに大規模なアジアキャンペーンを実施するほか、本格的な回復を見据えて中長期的な取り組みも展開。MICE誘致や地方の観光地づくりなどにも力を入れる。
このほか東日本大震災復興枠は前年度同様の7億7千万円。国際観光旅客税を充てる「より高次元な観光施策の展開」には、インバウンドの回復を見込み22年度の80億9500万円の3倍超の270億円を計上した。
観光立国の復活に向けた基盤強化、インバウンド回復への取り組みを柱に、ポストコロナを見据えた観光地・観光産業の復興、地方創生を後押ししていく。