大阪のIR整備計画を認定 国内初、2029年ごろの開業目指す
政府は4月14日、大阪府と大阪市、大阪IRが申請していた統合型リゾート施設(特定複合観光施設、IR)に関する整備計画を認定した。IR整備計画の認定は国内で初めて。
IRに関してはインバウンド誘客など経済効果が認めるとして、2018年に整備についての法律が成立。今回の申請は2022年4月に行われ、国土交通大臣が設置した外部有識者からなる審査委員会が審査を行い、「認定し得る計画」と判断。1年をかけての認定となった。
申請者である大阪IRは日本MGMリゾーツとオリックスの合弁会社。今後2029年ごろの開業を目指して、カジノのほか国際会議場や展示施設、シアター、3つのホテル、バス・フェリーターミナルなどの整備を進める。
初期投資額は約1兆800億円。年間売り上げは約5200億円を見込む。ギャンブルの依存症対策などの課題への対応も並行して行っていく。
斉藤鉄夫国土交通大臣は同日開いた会見で、認定理由について「日本最大規模の国際会議場の整備計画や、経済波及効果などについて肯定的な評価が得られている一方、計画の実施段階に向けて検討が求められている点も示されていることを評価した」。そのうえで「国土交通省としては大阪のIRの開業に向けて、引き続き関係省庁などと十分に連携し、実施状況をしっかりと確認していく。このIRが日本の魅力を世界に発信する観光拠点となることを期待している」と話した。
なお、長崎県が申請していたIR計画については継続審査となった。