大賞は阿蘇温泉観光旅館協同組合(熊本県) 観光庁、「サステナブルな旅AWARD」受賞商品を表彰
観光庁は、旅行事業者による旅行商品を対象にした「サステナブルな旅AWARD」の受賞商品を決定、10月27日に大阪で行われるツーリズムEXPOジャパンで表彰式を開いた。大賞は「『三方良し』の循環モデルの創出」をうたう阿蘇温泉観光旅館協同組合(熊本県)の商品「特別な許可を得て草原体験!噴煙を上げる阿蘇中岳火口と『千年の草原』E―MTBライド」が受賞した。
同アワードは、日本に持続可能な観光を浸透させることを目指して今年創設。サステナブルな旅行商品を顕彰することでインバウンドやZ世代への新しい旅行としての訴求、定着を図ることを目的に、国内旅行事業者を対象にサステナブルな旅行商品の企画を募集し、有識者が持続可能な観光の国際基準であるGSTC―Ⅰなどから評価して各賞を決めた。
大賞を受賞した阿蘇温泉観光旅館協同組合の商品は、地域で農業を通して受け継がれてきた「千年の草原」を観光でもサステナブルに活用することで次の千年に守り伝えていこうと企画したもの。研修を受けたガイドが同行し、通常では入れない草原を安全・安心に保全・活用するためのガイドラインを守りながらめぐる。ツアー代金の一部は草原の保全料として草原の保全活動に還元している仕組みも組み込んだ。
小林英俊審査員長は、ツアー実施のための仕組みが地域社会に組み込まれていること、資金還流の仕組みの実現、旅行者、地元などステークホルダーに価値をもたらす循環モデルの創出であることを評価した。
各賞のテーマ、受賞者と商品名は次の通り。
【準大賞】 旅行者と地域をつなぐサステナブルな意識(Tricolage「Connecting to Yatsugatake」)▽サステナビリティをテーマに漁村の震災復興(かまいしDMC「漁村集落の小さなお宿交流と漁民が守りつなぐ海山体験」)
【特別賞】 旅行業者のノウハウが生む匠の新たな輝き(クラブツーリズム「台東区の歴史・文化・魅力を再発見!“江戸の匠・職人”を撮る~第3弾~」)▽地元民の語りが深める箱根の歴史と文化(やまぼうし「日本遺産・箱根八里で古の旅路の追体験」)▽棚田がつなぐ雪国里山の暮し(HOME HOME NIIGATA「2泊3日十日町棚田トレッキング」)▽地域の足を守る新たな需要発掘(濃飛乗合自動車株式会社「気ままなバス旅『レールマウンテンバイクGattan Go!!』プラン」)
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