"おもちゃのまち"目指す 岡山・湯郷温泉
岡山県の湯郷温泉旅館協同組合(尾高貢代表理事=竹亭)は2月11日から13日まで「おもちゃの街 湯郷温泉・おもちゃフェスティバル」を開いた。
メーン会場となる湯郷地域交流センターでは5万点にも及ぶおもちゃを収蔵する「水島コレクション」の一部やブリキのおもちゃをはじめ、懐かしい生活用品の展示を行った。あわせて、おもちゃのコレクターが自慢のコレクションを紹介する「マイコレクション展」も実施した。
サブ会場として位置づけられた「湯郷温泉てつどう模型館&レトロおもちゃ館」、「現代玩具博物館・オルゴール夢館」、「あの日のおもちゃ箱 昭和館」でもイベントが繰り広げられ、多数の観光客で賑わった。
また11日の初日には「第1回おもちゃサミットin湯郷温泉」も開き、大阪ブリキ玩具資料室代表の熊谷信夫さんが「日本のブリキ玩具の歴史とその魅力」について講演。
熊谷さんは「ブリキのおもちゃは今、アートとして見直され、再び世界中でコレクションされるようになっている。しかし、残念なことに時代の流れの中で日本のブリキ玩具産業は役目を終えようとしている。貴重な日本の文化史のひとつとして、その技術や功績を見直すことが必要ではないか」と呼びかけた。
続いて行われたパネルディスカッションでは鳥取県・わらべ館館長の岩成潔一さん、兵庫県・有馬玩具博物館代表の福本麻子さん、岡山県・現代玩具博物館館長の橋爪宏治さん、湯郷温泉旅館共同組合専務理事の峰平晃行さんがパネラーとなっておもちゃの魅力やそれぞれの施設の特徴を紹介し「おもちゃのネットワークを図ろう」と、同温泉にエールを送った。
それを受けて峰平さんは「気づいたらおもちゃに関する資料や館が集まってきて、これを全面に出してまちづくり、温泉地活性化につなげていくことになった。今回をきっかけに多くの人に楽しんでもらえる温泉地にしたい」と結んだ。
最後に尾高代表理事が「私たちはおもちゃの持つ魅力を活かし、家族で楽しめる街づくり、おもちゃを通じて心の豊かさを育てる街づくり、おもちゃの文化を全国に発信する街づくりを目指し、日本中の人々におもちゃの素晴らしさを伝えます」といった「おもちゃの街 湯郷温泉」宣言を行い、採択された。