楽しく読めて ときどき役に立つ観光・旅行専門紙「トラベルニュースat」

"無秩序な地熱発電"に反対 日本温泉協会

日本温泉協会(廣川允彦会長=那須高原・松川屋那須高原ホテル、1467会員)はこのほど、長崎県・雲仙温泉の九州ホテルで会員総会を開き、150人が出席した。スローガンは「無秩序な地熱開発反対」「温泉で日本を元気に」「日本の温泉文化を守ろう」。

総会では「『無秩序な地熱発電開発に反対』する」との提出議題を決議した。決議文には自然保護・温泉源保護・温泉文化保護の見地からとし、無秩序な状況を回避するため(1)地元(行政や温泉事業者など)の合意(2)客観性が担保された相互の情報公開と第3者機関の創設(3)過剰採取防止の規則(4)継続かつ広範囲にわたる環境モニタリングの徹底(5)被害を受けた温泉と温泉地の回復作業の明文化―の5項目を挙げた。

地熱開発について説明を行った佐藤好億副会長(福島・大丸あすなろ荘)は「地熱開発は国民の皆さんに心地よい報告しかなされていない。温泉文化保護の観点から声明文を出すことで、国民の理解を得たい」と話した。また現在の予算規模では対応できないため寄付金を募り活動費に当てたいと述べ、承認を得た。

廣川会長も「学術部委員会の委員長に山村順次さん(中央温泉研究所理事、城西国際大学客員教授)に就任していただき、6つの委員会を作ってもらった」と報告し、地熱開発の問題をはじめ温泉の諸問題について学術委員会へ協力支援を依頼した。

また一般社団法人移行に伴う役員の選任も行われ、廣川会長をはじめ43人の役員を選出し、承認を得た。

インターネット事業では、ホームページ「温泉名人」の全面リニューアルを行い、今夏から「るるぶトラベル」と連携し「温泉名人」から宿泊予約できるようになることを発表。会員へ「るるぶとらべる」との宿泊予約システム利用契約を促した。

総会終了後、島原市産業振興部観光・ジオパークグループ主査の大野希一さんが「ジオパークと温泉」の演題で講演。続いてエディットの藤野敏雄さんから「小浜温泉の温泉発電」、雲仙プラン100地域づくり委員会委員長の宮崎高一さん(雲仙宮崎旅館)から「雲仙おんせんの雲仙プラン 100」についての現地報告が行われた。

購読申し込み
地旅
夕陽と語らいの宿ネットワーク
まちづくり観光研究所
地旅
関西から文化力
トラベルニュースは
文化庁が提唱する
「関西元気文化圏」の
パートナーメディアです。
九観どっとねっと
ページ
トップへ