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地熱発電や温泉排水など課題に対応 日本温泉協会・総会

日本温泉協会(大山正雄会長)はこのほど、福井県あわら温泉のグランディア芳泉で会員総会を開催した。廣川允彦・前会長が今年3月に急逝し急きょ会長に就いた大山体制で初の総会。地熱発電問題や温泉排水問題については総務委員会や地熱対策特別委員会など各委員会を通してしっかりと取り組んでいく考えを示した。

総会の冒頭、大山会長は「廣川会長の突然の訃報で会長に就任することになった。私で第10代の会長になるが学術部委員が会長になるのは大島良雄さん(1987―89年)以来だと聞いている」と述べた。

また、現在の会員数が1438であることを報告し「退会する会員も少なくないが、入会は少しずつ増えている。全体的には減少傾向であるには違いないとはいえ、大切なのは小粒でもピリリと辛いかどうかだ。質と信頼を重視し、ステータスの高い組織にしたい」と抱負を述べた。

今年度事業は(1)新法人移行後の協会のあり方と事業の見直し、財政の再建(2)地熱関連の動向についての情報収集と対応(3)ホームページの改善による宿泊予約サイトとの連携事業の推進の3点を重点目標として掲げた。

さらに関連団体との連携や会員の拡充、関係官庁との連絡を目的とした組織強化を図るため、9月をめどに事務所を千代田区の全国旅館会館に移転することを決めた。

総会後、記念講演として大山会長が「国際化社会に向けての日本の温泉地」の演題で話した。

その中で、「温泉は日本が世界に誇れる観光資源だ。温泉を目的に日本を訪れる外国人も多い。政府が進める観光立国の柱の1つに温泉が入っているにもかかわらず、地熱発電の開発に重点を置くのはおかしい。将来的には温泉を世界遺産にしたい」と訴えた。

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