15年度宿泊が100万人突破 下呂温泉、インバウンドが追い風に/岐阜
「2015年度の下呂温泉への宿泊客は104万人で、前年より5万8千人増えました」。
岐阜県の下呂温泉観光協会(瀧康洋会長=水明館)が5月30日に開いた第70回の記念総会の席上で、瀧会長は15年度の同温泉への宿泊客数を発表した。
104万人のうち国内客が4千人増の94万7千人(前年度比100.5%)、海外客は5万3700人増の9万4900人(同230.0%)。
交通機関別ではJR利用が2万1500人増の17万1400人(同114.4%)、自家用車が3万6千人増の66万8800人(同105.7%)だった。バスだけが4600人減の18万8200人(同86.9%)と減少した。
インターネットによる予約は6万9400人増の42万7600人(119.4%)だった。
瀧会長は、この結果について「一昨年は御獄山の噴火や貸切バスの運賃改定などで苦戦したが、15年度はインバウンドが追い風となり、これまで取り組んできたプロモーションとマーケティングがうまく機能した。国内客が5万人も増えたことが、それを物語っている」と分析し、地域マーケティングの精度を上げたことも成果につながったと話した。
今後は国が進める日本版DMOを設立し、さらなる効果を出していく考えを明らかにした。「温泉街の食べ歩きや外湯の建設が下呂温泉の連泊につながる」とも訴え、遅れているまちづくりは「今日、お集まりの皆さんの協力を得ながら進めたい」と語った。
総会では15年度事業・決算報告、16年度事情・予算を審議し、いずれも承認され「下呂温泉へ宿泊客120万人、日帰客80万人誘致に向け団結してがんばろう」とのスローガンを出席者全員で確認した。役員改選では瀧会長を再任した。
総会を前に行った講演会では、京都で外国人観光客に日本の文化体験を教えるワックジャパン代表の小川美知さんが「地域を元気づける文化体験」と題し講演した。