21年ラグジュアリー旅行のトレンドは「密ナシ」/アメリカン・エキスプレス調査
アメリカン・エキスプレス・インターナショナルはこのほど、日本を含む世界7カ国の旅行に関して約8千人の意識調査をまとめ、2021年の世界の旅行トレンドについて発表した。世界各地で旅行の再開を待ち望む期待が見られる一方で、コロナ禍で1年以上経過した現在の旅行に対する概念が明らかになった。
調査によると、回答者の85%が旅行の計画に前向きで、40%は「どうしても旅行に行きたいので、キャンセルの可能性があるとしても旅行の予約をするつもり」と回答。21年の旅行の計画に際しては33%が「料金が高くてもキャンセル規程が柔軟な方を選ぶ」とし、アメリカン・エキスプレスが手配したカード会員の予約件数は21年1月と3月比で航空券1.8倍、宿泊予約2.1倍に増えたとしている。
直近の特徴として、感染リスクを最小限に抑えながら記憶に残る旅行体験をすることがラグジュアリートラベルと考える消費者が増加。日本でもその傾向は顕著で、64%が「自分に合わせてカスタマイズされた体験」、63%が「プライバシー」、57%が「厳しい基準での衛生管理」を重要な要素として挙げている。
また、“密ナシ”は旅行先を選ぶ重要なポイントになっている。従来は大都市が旅行先として人気だったが、コロナ禍では国名を言われても思い浮かばない「セカンドシティー」が人気に。アメリカン・エキスプレスへの依頼でも、車で数時間で行ける近隣の旅行先の問い合わせが増えているという。
さらに、コロナ禍の消費者心理について、クレジットカードを日々の買い物などで利用することでポイントやマイルを賢く獲得し、調査の回答者61%が「今は貯めたままにしておくつもり」と回答。旅行した人たちを非難する「トラベル・シェーミング」を恐れ、52%は「自分が旅行に行ったことをSNSでシェアするのはこれまで以上に用心する」と答えている。
調査は今年1月、日本やアメリカなど7カ国でオンラインで実施した。日本では世帯収入が7万米ドル以上で、19年度中に1回以上飛行機を利用して旅行をした人を対象とした。
- 観光庁 アジア・太平洋地域9カ国招き観光レジリエンスサミット、「仙台声明」を採択(24/11/20)
- パースで WTTCグローバル・サミット 「古来の土地、新たな視点」テーマに先住民観光を議論(24/11/11)
- 日本政府観光局 11月19日から沖縄でアドベンチャー・ウィーク(24/11/01)
- 中小旅行会社の送客力が大事 大阪直案会、谷口幹事長が総会で強調(24/10/31)
- 日本遺産・北前船を深掘りする/10月18日からオンラインセミナー全4回(24/10/04)