着地型旅行の流通促進へ 全旅「地旅塾」を開催
10/08/27
全旅(池田孝昭社長)が全国各地で「地旅塾」を開催している。池田社長が講師を務め、各地のANTA会員有志と意見を交わし、着地型旅行商品の販売流通体制を構築するのが目的だ。
福岡市内で8月3日に開かれた地旅塾には13人が出席した。池田社長は「ANTA会員6千社が点から線になることによって、全国展開の大手に伍した情報ネットワークが実現します。我々中小は地元が潤っていないと成り立たない。そこが大手との違いです。地元を活性化するために着地型観光をやる。地元が元気になると我々のところで発地旅行を買っていただける。その循環を地旅と称しています」とし、そのサイクルをANTA会員同士で実現したい意向を示した。
参加者の「着地型商品を造っても販売に苦戦している」という意見に対して、池田社長は「企画造成と販売を一緒にやるのは旧態然としたスタイルです。造る、売るを仕分け、造る側はランドオペレーターに徹し、売る側は発地のニーズを造り手に提供する。着発のANTA会員のコミュニケーションによって地旅は生まれるのです」。そのため来年1月か2月に地旅商談会を開催し、会員有志の間で発着が相互に入れ替わる関係づくりの機会を提供するとした。
全旅では今春以降、日本旅行やJR東日本と業務提携し「皆さん方の着地型商品の販売チャネルをつくった」(池田社長)ほか、9月にはJR九州とも業務提携を締結する予定だ。
池田社長は「来年3月には青森から鹿児島までが新幹線で結ばれます。その途中、途中にANTA会員による着地型旅行がセットされるようにしたい」と話した。