新「いしかり」高級感漂う船内 太平洋フェリーが披露
11/03/23
クルーズシップ・オブ・ザ・イヤー(海事プレス社主催)のフェリー部門で1992年から19年連続で1位に選ばれている太平洋フェリー(渡邊哲郎社長)が新造船を就航させる。国内最大級のフェリー「いしかり」で3月9日、大阪港・天保山客船ターミナルで内覧会が行われた。
新いしかりは、92―2004年にかけてフェリー第1位に選ばれて続けた「いしかり」の代替船。内外で評価の高かったサービスを継承し、設備面はさらに充実化させ3代目を襲名した。全長199.9メートル、全幅27メートルで総トン数は1万5762トンを誇る。
設備面では、従来72室だった個室を147室と倍増させたほか、バイキング形式で質量ともに好評だったレストラン、無料コンサートなども開かれるシアターラウンジ、大浴場などを備える。
船内に一歩足を踏み入れると、展望エレベーターを備えたロビーが広がり、まさにクルーズ客船のよう。「エーゲ海の輝き」をコンセプトにデザインされた船内は高級感が漂っていた。建造費は概算で115億円。
渡邊社長は「引き続き高い評価が得られるよう安全と上質なサービスを提供したい」と話し、名古屋―仙台―苫小牧航路で大阪に寄港しないが「太平洋のカジュアルクルーズを関西の人にも楽しんでほしい」と呼びかけていた。
なお、東北地方太平洋沖地震により当面は名古屋―苫小牧間の物流を仙台に寄港せず運航。旅客を乗せた運航再開について3月19日現在、未定としている。