KNT、日旅が合同販促会議 石川県へ送客増図る
KNT(近畿日本ツーリスト)と日本旅行の合同販売促進会議が5月9日、大阪市北区の第一ホテルで開かれた。共同企画商品「『地域を元気にするプロジェクト』美しき"日本"を訪ねる いしかわ金沢・能登・加賀」を4月から販売しているものの、東日本大震災の影響で石川県への観光客が減少していることに対する措置。2社の社員70人が出席した。
会議では店頭など現場で働く社員に、商品のセールスポイントなど商品の詳細な内容を説明。9月30日までの商品設定期間の販売力アップにつなげ、石川県への送客を2社合わせて前年同期比10%増の11万1千人を目指すことを確認した。
地域を元気にするプロジェクト推進協議会の会長を務める日本旅行の大久保範繁さんは「共同企画商品を発表した翌日、東日本大震災が起こり、石川県観光は風評被害に陥った。こういった時だからこそ、9月に目標の11万人送客を達成したい」と話し、プロジェクトの目的が石川県への送客であることを強調し一層の送客を呼びかけた。
説明会ではパンフレットの表紙や裏表紙の社名、ブランド名を除いてまったく同一であることを紹介。KNTはメイト、日本旅行は赤い風船として個別に販売するものの、コラボによって新しい旅行需要をつくる考えを示した。
宿泊プランは旅館の1泊2食に、町中での「いしかわランチ」を加えた1泊3食が基本。現地発のバスプランや体験オプションも前面に打ち出した。石川県観光連盟の協力で半日バスツアー1千円、1日ツアー2千円で設定し金沢駅、加賀温泉駅、小松空港から白山比咩(しらやまひめ)神社や珠洲岬(聖域の岬)のパワースポットを周遊するコースを用意した。
今回のツアーに続き5月17日、東日本大震災の被災地の人や社会に元気を与え、旅行会社だからこそできる復興支援プロジェクト「みんなの元気プロジェクト」を発足させた。9月30日まで、ガチャピン・ムックとハローキティといった両社のキャラクターイベントや七夕飾りを店頭で実施するほか、「東北夏祭り」「仙台七夕まつり」の2つのツアーを発売する。「東北復興支援」ブログサイトも開設し、東北6県の現地の観光に関わる情報を配信し、東北旅行需要喚起につなげる。