JHTがHISと業務提携 訪日ツアー共同で販売
中国からの訪日ツアーで定評のあるジャパンホリデートラベル(JHT、呉煜康社長)がエイチ・アイ・エス(HIS、平林朗社長)と業務提携した。大阪市天王寺区のシェラトン都ホテル大阪でこのほど開いた懇親パーティーの席上、呉社長が明らかにした。
呉社長は「海外戦略のエキスパートとインバウンドのエキスパートが手を握れば怖いものはない。今回の業務提携は双方の得意分野をマッチングさせた『最強コンビ』の誕生だ」と熱く語った。
具体的な提携事業は、(1)中国・台湾・香港・タイ・マレーシア・シンガポール・インドネシアからの訪日ツアーに関する両社共同の「セールス」「手配・あっ旋の新たな体制づくり」(2)豪華客船クルーズより受注したシェアエクスカーションやオーバーランドツアーの共同あっ旋(3)両社オペレーションスタッフの相互交流による合同手配(4)取扱人数増加による他社競合に打ち勝つ企画・仕入れ体制の構築(5)各拠点でのHISの販売力を生かした相互間チャーター―を行うとしている。
またJHTの新しい取り組みとして、3月に九州・沖縄エリアの市場拡大を図る福岡事務所、中国国内の7つ目の拠点として遼寧省・瀋陽に事務所を開設したことを紹介。瀋陽事務所は国龍江・吉林・遼寧の東北3省の営業拠点として東北エリアからの誘客を強化する考えだ。
さらに4月には、グループ会社として、日本の行政と民間会社とタイアップして訪日旅行の強化に取り組むJPHグローバルマネージメントを設けたことを明らかにした。
320人が集ったパーティーの中で呉社長は、この1年間を振り返り「2010年7、8月の取扱が当社発足以来初めて単月で1万人台の大台に乗り、年間で10万人を超える取扱いができると思っていたら、尖閣問題が発生した。そして11年度は東日本大震災の影響で最大の危機を迎えた」と報告。
しかし現在は5―7月で1万200人の取扱いで前年比40%まで回復。8―12月は毎月7千人の扱い予測が立ち、年間で5万5千人を達成できそうだと語った。