九州から日本を元気に 全旅九州沖縄、新春の集いに400人
協同組合全旅九州沖縄(池田孝昭理事長)と同組合受入協定会の九沖会(高島淳一会長)は1月26日、熊本市のホテル日航熊本で新春の集いを開いた。
全国旅行業協会の二階俊博会長、熊本県の蒲島郁夫知事、中国国家観光局の張西龍・日本首席代表をはじめ約400人が出席。今年の展望を語りあったほか、全旅協顧問弁護士の三浦雅生さんが「旅行業の未来設計」と題し講演した。
池田理事長は冒頭のあいさつで、今年迎える日中国交正常化40周年と韓国で開かれる麗水(ヨス)世界博覧会に触れた。「30周年の時は2千人の方と人民大会堂で交流し、35周年では二階先生の尽力で日中2万人の大交流が実現した。熊本県は今年1月に上海事務所を開設し、たいへん喜ばしい」。「麗水は、私のふるさと天草に似て海産物が美味しく、風光明媚な場所だ。九州の我々が1人でも多く送客しなければならない」と述べ、熊本県八代港から麗水に向かうチャータークルーズが5月に行われることをアピールした。
さらに、池田理事長は東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島の東北3県や台風豪雨で被害を受けた和歌山、奈良、三重に対して「着地型の支援ツアーに協力することで応援したい。九州は一つになってまい進しよう」と呼びかけた。
二階会長も「今年は日中間の観光交流人口が600万人を超える。我々の側からさらに交流が深化するよう働きかけたい。麗水についても皆さんの渾身の力で成功に導きたい。いま世界中が私たちの日本がどうなるかを注視している。旅行、観光が持つ意味合いは非常に大きい」と話した。
蒲島知事は「昨年は九州ブームだったが、今年は楽観できない。東日本にシフトしていくのではないか」とし、今年以降、(1)アジアの活力を呼び込む(2)リピーターが来るようなおもてなし(3)ブーム後につながる経営基盤の確立が必要との考えを示した。
駐福岡大韓民国総領事館の趙廷元総領事は、麗水世界博を紹介しながら「九州の安全をアピールし韓国の観光客が九州へ行くよう願っている。韓日の交流が質、量ともに拡大することを期待している」。
中国国家観光局の張首席代表は「今年は中国から日本へ200万人、日本から中国へ400万人という目標を設定し取り組む。手を携えて大きくステップアップする年にしたい」。
九州運輸局の玉木良知局長、熊本県議会議員で全旅九州沖縄の大西一史顧問はともに「地旅」への期待感を口にした。大西顧問は「地旅とは双方向で良くなるウィンウィンの関係になることだ。九州全体を、日本全体を絆で結んでほしい」。