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JTB、11年度決算は33億円の黒字

12/06/15

2011年度のJTBグループ連結決算が5月25日に発表された。東日本大震災や原発事故の影響が懸念されたものの、11年4月―12年3月の通期では売上高が前年度比2.5%減の1兆1370億円で、営業利益は38.5%増の113億円、経常利益も徹底した経費削減で同72.1%増の127億円を計上した。当期純利益は33億円と黒字決算だった。

需要の回復が早く、夏以降の個人旅行の急速な回復が奏功した。特に海外個人旅行は円高効果でルックJTBが伸長。法人需要も下期から着実に回復し、上期売上高の同10.1%減から、通期では2.5%減にまで回復させた。

旅行事業の売上高は、上期が9.4%減だったものの、下期は逆に前年度を上回り、通期では1.4%減の1兆173億円。

国内旅行は、第1四半期まで東北や関東方面を中心に苦戦したが、九州新幹線効果により九州方面が好調だったほか、東北新幹線の青森延伸や被災地応援の気運が高まり、下期以降は東北も回復した。復興応援ツアーや節電対策に伴う避暑地の長期滞在プランも好調だった。通期では同1.4%減の5166億円。

海外旅行は、ルックJTBの商品革新により販売が大幅に拡大し、価格訴求型商品やウェブ専用商品により間際需要や非対面販売ニーズも取り込んだ。第2四半期以降の急速な回復で、取扱人数は同4.6%増の364万人、売上高では同0.2%減の4555億円だった。

訪日旅行の売上高は、下期に回復傾向は見られたものの同29.7%減と大きく落ち込んだ。グローバル事業は同0.1%減だった。

ウェブ事業は震災後に一層進んだ予約の間際化に対応するため商品力強化と積極的な広告戦略により、同15.0%増の1221億円と伸びた。国内旅行予約サイト「るるぶトラベル」は登録会員数が230万人を超え、海外の「トルノス」もFIT需要の獲得に成功した。

そのほか、ギフト券はエコポイント交換商品に選定され校長に推移したほか、るるぶ特別編集版が伸長した。

なお、連結対象会社数は国内84社、海外81社、持分法適用会社18社で合計183社で、前期末より4社減少。3月末の従業員数は839人減って2万5379人となった。

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