今夏は中国人客増加へ JHT、訪日回復へ意気込み
中国人インバウンド客を中心に営業を展開するジャパンホリデイトラベル(JHT、呉煜康社長)はこのほど、大阪市北区のリーガロイヤルホテルで事業報告会を開いた。
呉社長は冒頭「昨年、年間目標5万5千人を掲げたが東日本大震災の影響で3万3850万人と苦戦を強いられた」と報告した。
しかし震災前の10年と今年の1―4月を比較すると「10年は2万1700人だったが今年は2万3155人と一昨年を越える勢いで推移している」とし、上半期は好状況であることを訴えた。
今年の後半については中国からの訪日旅行が復活する兆しで、大型インセンティブツアーが動き出しており、夏休みにかけてゴールデンルート、北海道は増加・拡大する見込みであることを明らかにした。
呉社長は7―8月の取扱人数を10年度並みの2万3千人を目標にしていると語った。
またHTBクルーズ社のオーシャンアロー号が7月後半から上海―長崎間の運航を再開するため、九州周遊型観光の販売を促進。コスタクルーズも関西エリアに寄港し、HISがオフィシャルエージェントになっていることからJHTも手配面でサポートするほか、ロイヤルカリビアン・ヴォイジャーの一部も手配し、クルージング事業に積極手に取り組むとした。
長期的な展望では、(1)FIT市場への準備(2)MICE・インセンティブなどの大型団体への対策(3)売り上げを5年以内に100億円突破を目指すなどを3本柱に事業を展開する。
さらに11月に中国・上海で行われるCITM(中国国際旅游交易会)開催に合わせて上海市内のホテルでJHT主催の商品発表会を行うことを発表し、参加を呼びかけた。
次いでJHTパートナーズ会の永山泰樹会長(ルートインジャパン)は「JHTとは情報の共有と交換をすることで、中国人観光客にリピーターになっていただける取り組みを図りたい」と語った。
HISの平林朗社長は「HISはグループを挙げて支援する」と明言したあと、国内店舗で国内旅行の取り扱いをスタートさせたことなど事業報告を行った。