好調な着地型商品は(1) 有田「はも・たち」
秋の観光シーズンを前に地域、旅行会社が着地型旅行商品を発表、実施している。予約の好調なもの、話題になっているものなどを取材した。
和歌山県有田市では8―11月の期間、「紀州はも・たちバスツアー」と銘打って食をメーンにした企画のツアー化、送客を旅行会社に呼びかけている。
はも・たちとは、市内有田箕島漁港に揚がるハモとタチウオのこと。紀伊水道でとれるハモ、タチウオは人気が高く、有田市の漁獲高はタチウオが日本一、ハモも日本有数だという。
ツアーは、有田箕島漁業協同組合と有田市、市観光協会、旅館、民宿が実行委員会を組織し、今年初めて企画した。目玉のハモ、タチウオ料理とも旅館、民宿で提供する。「はも・たち」なので仲良く両方をセットし、ハモ鍋と太刀重の基本セットがネット価格1500円、デラックスが同3千円。
企画の特色としては、100隻以上の漁船が帰港し、水揚げのリヤカーが300台以上行き来する迫力を見学できるほか、有田周辺の観光スポットを自由に組み合わせることができる。特産の有田みかんの収穫体験、映画「ALWAYS3丁目の夕日」のロケが行われた有田川鉄道公園、醤油蔵で知られる湯浅町を語り部と一緒にまち歩き、津波などの防災について学ぶ「稲むらの火の館」から選べる。産直市場での買い物も設定可能だ。
実行委員会のメンバーで、わかやま産業振興財団の近藤政幸さんは「協同組合大阪府旅行業協会や奈良交通にツアー化していただき600から700人にお越しいただいています。『友だちと一緒に行く、はも・たちツアー』なんてタイトルで売り出していただきご好評です」。
10月いっぱいまで秋ハモが美味しいシーズン。地元では、これからも「地域ブランドバスツアー」として継続していく意向だ。
問い合わせは、有田市観光協会 電話0737―83―1111。
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