名鉄観光、12年度好調で「1千億円」へ弾み 支店長会議で前進誓う
名鉄観光サービス(神應昭社長)はこのほど、愛知県の名鉄犬山ホテルで全国支店長会議を開き220人が出席した。
神應社長は中期経営計画(2012―14年度)の初年度だった12年度は、取扱高は1110億円、営業収益183億1100万円、純収入125億6600万円、当期利益は5億3200万円を確保できたことを報告した。
旅行部門の売上高も905億円を実現し「今年度の目標である1千億円達成に弾みがついた」と話した。
取扱額は国内旅行が対前年比107%の81億5800万円で、国内宿泊取扱人員が同111%の171万人、海外旅行の取扱額は同108%の20億3900万円、海外旅行取扱人員が同108%の12万人、インターネット旅行販売は同129%の70億円と、いずれも前年を上回った。
今年度は3カ年計画の一定の目途をつける年と位置づけ、旅行部門の取扱額1千億円、国内宿泊取扱人員180万人、海外送客15万5千人、インターネット販売100億円、インバウンド取扱額12億円を目標に掲げた。
団体旅行においては市場開発部を中心に重点団体の教育・スポーツ・宗教・官公庁・福祉・相互取引企業などへのセールス強化を図るとした。
現在の状況を神應社長は「東北営業本部が全国を引っ張る成績を残してくれて感謝している。関東、関西営業本部、国内メディア販売も目標を達成し、全体を盛り上げてくれた」と評価。
また10年後のあるべき姿として旅行業界では「お客様に選ばれ、親しまれ、顧客満足度の高い会社」「安定市場に強い会社」「旅行業界で存在感のある会社」になることを強調。名鉄グループ内では「名鉄グループ旅行業、国際貨物事業のリーディングカンパニー」「インバウンド・中部着地型旅行のけん引役」「配当可能な会社」であることを目指す。
このほか安全・安心面の対策強化のため貸切バス選定の見直しやPマーク、JATAインバウンド品質認証の取得を行うとし、人材教育にも注力する。
続いて日経トレンディ編集長の渡辺敦美さんが「2013年ヒット予測~ヒットを生み出す施策と今後のトレンド」を演題に記念講演。渡辺さんは「寝る寸前まで手元にあるスマートフォンは、消費者の意識と行動を変えた」と強調。30度にカーブしているハサミ「フィットカットカーブ」や袋麺の「マルちゃん製麺」などを例に挙げ、今まで消費者が知っていたものや持っていたものを「びっくりさせ、驚かせるとヒット商品になる」と話した。
13年度は「健康」がキーワードで、日本流のロングトレイル「歩く旅」、ゲーム感覚で運動ができる「ロコモティブ」のほか「手のひらタブレット」「でぶ犬予防サービス」などを紹介し、(1)健康の娯楽化(2)ボーダレス(3)小世帯を狙え―が現在のトレンドの傾向であると述べた。
別会場では名旅連本部会(中定俊会長=かつうら御苑)と名鉄マーチ会本部会(西山健司会長=西の屋グループ)の役員総会が開かれた。