"断トツ"のサービス創造を JATA経営フォーラム・講演
14/05/01
日本旅行業協会(JATA)がこのほど開いた経営フォーラムで、内閣の産業競争力会議のメンバーでありコマツ相談役の坂根正弘さんが断トツ商品づくりの勧めなどをテーマに基調講演した。
経営は短期、中期、長期の観点で見るが、坂根さんにとっての短期は20―30年。2010年に日本経済は底を打ち「日本は世界の中で一番いい条件を迎えている。団塊ジュニアが購買力の強い40代を迎え、周辺には新興のアジアの国々がある」から。世界の基本的な変化をとらえることがとても大事。
ブランディングは売れ続けるための戦略であり「コマツじゃないと困る客をどれだけつくれるか」。
そのためには断トツ商品や断トツサービスが必要で、坂根さんが社長に就任し、コマツが「世界で1位か2位になれそうにないものをやめた」のが2001年。断トツ商品を購入した顧客はコマツから離れることができない。それが企業価値だと説いた。
日本の最大の課題は東京への一極集中だと考える坂根さんが、地方活性化のキーワードにあげたのが農業、林業、そして観光。農業と林業について「どうしてこんなに知恵を出さない世界があるのか」と驚いて見せたが、観光にも断トツサービスを創造する知恵が期待されている。