JTB新社長に髙橋常務が昇格 田川社長は会長へ
14/05/16
JTBの新しい社長に髙橋広行常務取締役(JTB西日本社長)が就く。4月25日の取締役会で内定した。田川博己社長は代表権のある会長に、佐々木隆会長は相談役に就任する。6月30日開催予定の定時株主総会と取締役会で正式に決定する。
髙橋氏は1979年に入社し支店、商品造成、営業、管理と幅広い経験を積んできた。4月25日の記者会見でも自身の経験を「財産」とし、アジア市場でナンバー1のポジションを確立する経営計画「2020年ビジョン」を踏襲、完成させることが役割と強調した。
事業戦略では交流文化事業をさらに推進する。「グループ内の専門性を発揮し新たな核とする」。グローバル事業についてはアジアを主戦場に「日本発・日本着のツーウェイの事業展開から、世界発・世界着のマルチウェイの展開」に転換。国内市場ともシュリンクし、47DMC戦略に基づく着地型の推進にも波及させる考えだ。
そのためグローバルネットワークを整備し、現地企業との連携やM&Aを積極的に行う。人材育成にも力を注ぐとし、世界で活躍できる人材を20年までに6千人へ拡大、グローバル事業だけで現在の4倍にあたる100億円の営業利益を目指す。
分社化による求心力と遠心力を組み合わせた組織戦略、積極的な投資と差別化を進めウェブ事業なども強化する。
髙橋氏は、2万6千人の社員のパワーを結集し「グループの総合力を最大限に発揮する」と意欲を示した。