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国内、訪日好調で増収増益 JTB、14年度の連結決算

15/06/15

JTBグループの2014年度連結決算が5月29日に発表された。14年4月―15年3月の通期では売上高が前年度比1.4%増の1兆3239億7300万円で、営業利益は同17.5%減の111億3千万円、経常利益は同21.1%増の186億8800万円を計上した。当期純利益は同94.3%増の147億4400万円と分社化して最高益を記録。売上高、経常利益、当期純利益が見通しを上回り、増収増益となった。

売上高は、豊富な話題を背景に好調だった国内旅行がけん引し増収に。営業利益の減少は全世界での人流拡大や円安、先行投資などによるもので、経常利益は営業外で円安による為替差益を計上したためアップした。当期純利益の大幅増はサンルートの売却益などが要因。

旅行事業は全体的に海外旅行を除き概ね好調に推移。国内旅行の売上高は、富岡製糸場の世界文化遺産登録や北陸新幹線開業など大きなトピックが相次ぎ、同0.3%増の5758億円。USJとのパートナー契約が奏功した近畿などが好調で「エース」が堅調に推移したほか、法人営業も好調業種を中心に取引が拡大、ウェブ販売も需要取り込みに成功した。

海外旅行も業界全体が低調ななか、同0.7%減の5282億円に踏みとどまった。「ルック」は取扱人員で前期を下回ったが、「私だけの旅」など品質向上への取り組みを進め、ハワイでのサービス向上やクルーズ旗艦店を銀座に出店するなど事業を展開した。

訪日旅行は、円安の影響やビザ免除効果の東南・東アジア方面からの増加が目立ち、同36.4%増の533億円と続進した。

3部門のウェブ販売取扱額は同10.7%増の1974億円。近年進めるグローバル事業においては旅行会社の買収や法人設立など積極的に展開し、海外事業会社全体の売上高は同24.9%増の2589億円と急拡大した。

15年度は中期経営計画の最終年。地方創生への機運の高まりやインバウンド拡大などを追い風に、売上高1兆3250億円、経常利益220億円、当期純利益123億円を見込む。

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