話題豊富な16年に"わくわく感" JATA・田川会長
16/01/28
「旅行業界に25年いるが、ツーリズムの話題がこれほど多いのは初めて。わくわく感がある」
JATA(日本旅行業協会)の田川博己会長は恒例の新年記者会見をこう切り出し、今年の旅行業界の躍進に期待感をにじませた。
2015年を「45年ぶりにインバウンドとアウトバウンドの人数が逆転した年。堅調な国内旅行、好調なインバウンド、苦戦した海外旅行」と総括。
海外旅行については16年も「減少傾向は止まらない。回復には時間がかかる」と話し、燃油サーチャージの低下、日中韓の政治的な緊張緩和など海外旅行にとっての好材料にも慎重な見方を示した。
訪日旅行については、浮き彫りになった課題として民泊問題をあげ「我々としては民泊に関し安全、安心を基本に制度設計がなされればありがたい。いずれにしても新しい宿泊のあり方を考える必要がある」と、官民双方での取り組みが必要だと指摘した。災害時の外国人対応にも言及し、「安全、安心の旅が提供できるように、民としてやるべきことをやる」と述べた。
国内観光では北海道新幹線の開業をはじめ堅調に推移するとする見方を示しながら、震災から5年を迎える東北について、「いよいよツーリズムの出番がきた」と話し、地方創生への役割が期待されるツーリズムの力で東北の再生にも取り組む考えを示した。