第3回ツーリズム・アワード大賞に南三陸ホテル観洋 大震災風化させず「語り部バス」評価
日本観光振興協会(日観協)と日本旅行業協会(JATA)と日本政府観光局(JNTO)はこのほど、第3回「ジャパン・ツーリズム・アワード」を発表した。大賞には、南三陸ホテル観洋の「震災を風化させないための語り部バスによる地域交流活性化への取り組み」が選ばれた。
今年は、国連の「持続可能な観光国際年」にちなみ持続的な観光への取り組みをテーマに募集したところ、国内・訪日領域、海外領域、UNWTO(国連世界観光機関)部門の3カテゴリーに計239件が応募。昨年の158件を大きく上回った。UNWTO駐日事務所代表で首都大学東京特任教授の本保良明氏を委員長とする審査委員会で各賞を決めた。
大賞に選ばれた南三陸ホテル観洋は、東日本大震災直後から施設を被災者に提供すると同時に「語り部バス」を催行。震災体験を宿泊客に伝えることで防災意識の向上を図り、震災を風化させないための取り組みが高く評価された。
同ホテル女将の阿部憲子さんは「震災復興だけでなく、観光振興、地方創生につなげていくために、大賞受賞の栄誉を胸に一層地域の発展に努めてまいります」とコメントしている。
そのほかの主な賞では、国内・訪日領域が領域優秀賞にパークホテル東京、大歩危・祖谷いってみる会(徳島県)、田舎館村むらおこし推進協議会(青森県)の3点、審査委員会特別賞に青森県・岩手県・宮城県・秋田県・山形県・福島県の東北6県と一般社団法人東北観光推進機構を選出。海外領域では領域優秀賞にJTBワールドバケーションズ、審査委員会特別賞に日本放送協会、UNWTO部門賞に全国産業観光推進協議会がそれぞれ選ばれた。
ジャパン・ツーリズム・アワードは国内外の団体組織や企業の持続可能で優れた取り組みを表彰することで、ツーリズム業界の発展・拡大に寄与することが目的。表彰式は9月21日のツーリズムEXPOジャパン開会式後に行われる。
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