GWは“暖春”に 旅行会社各社予約動向、国内・海外で好調
旅行会社各社が発表した今年のゴールデンウイーク(GW)の旅行動向をみると、旅行市場は概ね好調の気配が漂う。日並びの良さや収入のアップなどを追い風に国内、海外ともに上昇の見込み。業界にとって“暖かな春”となりそうだ。
JTBが発表したGW(4月25日―5月5日)の旅行動向見通し(トラベルニュースat4月25日号掲載の表参照)によると、1泊以上の旅行に出かける総旅行人数は対前年比1.0%増の2443万人。昨年から微増だが、費用面でアップを見込む。
今年のGWは3連休と4連休に分かれ、合間に休暇を取れば最大9連休と旅行に適した日並び。景況は上場企業の業績好調に伴い多くの主要企業でベースアップが行われるなど、同社アンケートで「昨年より収入増」が同8.2%増と消費者の懐具合は“暖かい”ようだ。旅行支出や旅行意欲に大きな変動はないものの、「趣味や旅行など自分の好きなことにはお金を惜しまない」が10―40代で高く、「モノを買うことより体験や思い出を作ることにお金をかけたい」が30、40代で高くなる結果もあり、同社では収入増と長めの休暇を旅にあてようという人が多いとみている。
国内旅行人数は同1.0%増の2384万人。旅行日数は1泊2日が微減、2泊3日が同8.7%増となるなどやや長めになり、平均費用は同1.7%増の3万6200円にアップ。同行者は子ども連れも含め若年層の増加が見込まれる。
エースJTBの予約状況からは東北や九州、中国四国などが人気。名旅館に泊まるプラン、35周年の東京ディズニーリゾートや東京ミッドタウン日比谷などが話題の東京・関東にも注目が集まっている。
海外旅行人数は同0.7%増の58万5千人。3連休、4連休という日並びで近場のアジア方面に行きやすく人数が増えそう。ルックJTBの予約状況からはハワイや台湾、シンガポールなどアジア、遠距離のイタリア、フランスなどが人気を集める。
関西発は国内旅行が前年を上回り、海外旅行は前年並み。方面別予約人数1位は東京ディズニーリゾートで、沖縄、九州が続く。伸び率は兵庫県有馬・淡路、北陸、東京ディズニーリゾートの順。海外旅行は昨年同様ハワイ、グアム、台湾の順。フランス、中東欧、ドイツといったヨーロッパ方面の伸びが目立つ。
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日本旅行は予約の前年比からGWの人気方面ランキングを算出。国内旅行では1位関西、2位首都圏、3位関東がトップ3となった。伸び率は関東、北陸、信越の順。
今年は3連休と4連休のため近場が人気に。1位の関西は、耐震改修工事完了でリニューアルした施設が多い和歌山県南紀白浜や兵庫県城崎温泉が好調だという。2位の首都圏は東京ディズニーリゾート35周年をはじめ豊富な話題が理由。3位の関東はデスティネーションキャンペーンが開催中の栃木県が人気だ。
海外旅行は旅行者数が台湾、韓国、タイ、香港、イタリアのトップ5で、やはり近場のアジアが上位に。伸び率は米国本土、オーストラリア、香港、韓国、タイの順に伸びている。
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