「チャレンジ&トライ」2019年の旅行業界 田川JATA会長が新年会見
日本旅行業協会(JATA)の田川博己会長(JTB会長)は1月8日に新年記者会見を開き、昨年を総括した上で、2019年の抱負を述べた。
18年の印象的な出来事として、国内旅行については、大規模災害後に政府主導で展開された「ふっこう割」を上げ、西日本ふっこう割や北海道ふっこう割のJATA主要8社の取り扱い状況などを示しながら、「迅速な対応で成果があがった」と紹介した。
訪日旅行では、12月18日に3千万人の大台に乗ったことと併せて「豪雨や地震で9月の訪日客が前年を下回り、教訓を得た1年でもあった」と振り返った。18年の訪日旅行者数は過去最高の3119万人だった。
JATAの一丁目一番地とも言える海外旅行は、18年の出国者数がこれまでのピークだった12年の1849万人を上回り、過去最高の1895万人となった。
これについては「OTAの利用者が増えることなどで、海外旅行者の伸びと旅行会社の取り扱いの乖離を心配していましたが、昨年は旅行会社の取り扱いも伸び、市場とマッチングできたことに安心しました」と述べた。
一方、19年については、ラグビーワールドカップ2019(RWC2019)日本大会を盛り上げたいとし、旅行業界の今年の漢字一字として「挑」(いどむ)をあげながら「チャレンジ&トライの年にする」と抱負を述べた。
RWC2019は9月20日の日本対ロシアの開幕戦(東京スタジアム)から11月2日の決勝戦(横浜総合国際競技場)まで、全国12都市で開催される。
「会場は12ですが練習会場も含めると30会場あり、開催都市には多くの人が来ます。全国規模で地域が活躍できる数少ないスポーツイベントです」と話し、受け入れ態勢の整備や観光情報の発信などで地方の観光振興につながることに期待する。
また、19年は1月7日から国際観光旅客税の徴収が始まり、4月から働き方改革法の運用が始まる。田川会長は新税について「お客様との窓口となる旅行会社として丁寧な説明をしていきたい」と話し、働き方改革には「旅行業界として、有給休暇の取得率アップなど数値目標を示しながらしっかり対応していく」とした。
また、毎年東京で開催してきたJATAなどが主催するツーリズムEXPOが、初めて大阪に会場を移すことにも触れ「食や笑いを含め、関西の魅力を発信し、関西を国際交流の拠点として売っていきたい」と意気込みを述べた。ツーリズムEXPOジャパン大阪・関西は10月24―27日に大阪市住之江区南港のインテックス大阪で開く。
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