地方誘致は民泊に活路あり 福・石旅協合同総会で百戦錬磨・上山社長が講演
福井県旅行業協会共栄会(伊藤和幸会長=まつや千千)と石川県旅行業協会共栄会(萬谷正幸会長=瑠璃光)の合同総会がこのほど、石川県山代温泉の瑠璃光で開かれた。112人が出席した。
総会では福旅協、石旅協共栄会のいずれも会員増強の推進と受入会員への集中送客、受入会員のパンフレット配布や情報宣伝、情報交換を行うことを決めた。例年発表する地区別旅館等送客実績(17年10月―18年9月)では総数で福旅協が21万94人、石旅協が30万3072人だった。
総会終了後には全国で公認民泊予約サイトや農泊のポータルサイトを手掛ける百戦錬磨の上山康博社長が「宿泊業の新たな需要―民泊・農泊の活用について」と題し講演した。
そのなかで上山さんは「統計では2030年の日本では外国人宿泊客と日本人観光客の総数は逆転し、これから観光・温泉地ではインバウンドをターゲットにすることが集客の必須条件になる」と指摘。
特に国は、東アジアより欧米豪をターゲットにしたプロモーションに変化しており、ヨーロッパの成熟した市場をターゲットに、カントリーサイドステイ(農村滞在)として誘致する取り組みの重要性を伝えた。
すでに地方の外国人延べ宿泊者数は三大都市圏を上回るペースで増加する市場環境になっていることも話した。
上山さんは、農泊の活用例として、長崎県平戸市の平戸城に宿泊する取り組みや、三重県の三杉リゾートが地域の空き家を民泊の管理棟として活用し地域活性化につながっていることも紹介。地方こそ合法民泊の市場を取り込むべきであると訴えた。
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