性的少数者に寄り添う KNT関西、国際団体に加盟しLGBTツーリズム推進
近畿日本ツーリスト関西(KNT関西、三田周作社長)はこのほど、IGLTA(国際ゲイ&レズビアン旅行協会)に加盟したことを発表した。
同社ではIGLTA加盟を機に、多様な人材を積極的に活用する「ダイバーシティ」、多様な人材の違いを個性として受け入れ、対等に関わりあいながら個々の能力を組織に生かす「インクルージョン」に基づいた対応を行っていく。
関西では今年のG20大阪サミット、2025年の大阪・関西万博、現在誘致が進むIR(統合型リゾート)など、人々を取り巻く社会環境や価値観を大きく変化させるイベント・話題が相次ぐ。その流れの中で、関西でLGBTマーケットのさらなる拡大が見込まれることから、同社ではLGBTや非LGBTを含めたすべての顧客に価値ある旅行サービスを提供していく。
今後の主な取り組みとして、(1)ダイバーシティ&インクルージョンの推進と、一人ひとりが働きやすい企業風土の醸成―社員全員がLGBTに関するe―ラーニング(インターネットを利用した学習形態)を受講し、正しい知識を身につけ理解を深める(2)MICE、教育旅行、インバウンド、地域誘客、個人旅行など各分野で新たな収益創造(3)国内および海外で開催されるLGBT関連イベントへの参画(4)LGBTフレンドリー企業としてKNT関西の取り組みを紹介する活動―を行っていく。
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LGBTとはLesbian(レズビアン=女性同性愛者)、Gay(ゲイ=男性同性愛者)、Bisexual(バイセクシャル=両性愛者)、Transgender(トランスジェンダー=心と体の性が一致しない人)の頭文字をとり、セクシャル・マイノリティ(性的少数者)の一部の人々を指した総称。
IGLTAはLGBTツーリズム普及のために1983年に創立された旅行業団体で、世界80カ国に1千人以上のメンバーを抱える。旅行会社やホテル、航空会社などが加盟し、旅行商品を企画する際のホテル選定に多大な影響を与えている。
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