最高級ツアーバス競演 JTB・阪急交通社、本物志向のシニア市場を見据える
JTBと阪急交通社が4月に相次いで導入した豪華ツアーバス(トラベルニュースat4月10日号既報)。両社のバスの仕様、意気込みを紹介する。
JTB
「ロイヤルロード・プレミアム」は、通常45人乗りの車両にわずか10 席だけを配置。本革張りのシートは最大140度もリクライニングできる。荷棚を排除し、窓も広い。ゆったり寛ぎながら車窓の景色を楽しめる。化粧室も豪華なつくりだ。
ロイヤルロード銀座の田島弘良部長は「団塊の世代が高齢化し、ニーズが海外から国内旅行にシフトしている」とし、豪華バス導入で、一人旅も多い旅行経験が豊富なシニア世代のマーケット拡充を促す。
バス導入と同時に、新しい旅行ブランド「感動の響き」を立ち上げた。JR九州のななつ星などの音楽も手掛けた大迫淳英さんをアンバサダーとし、ロイヤルロード・プレミアムのテーマ曲の作曲を依頼。「音楽で演出する新しい旅」(同社)を提供する。旅行代金が1人100万円を超える日本半周のツアーや5万円前後の日帰りの旅などラインナップさせている。
阪急交通社
「阪急クリスタルクルーザー菫(すみれ)」は、著名なデザイナーケン奥山さんがハード、ソフトを含めて監修。外観は阪急電車と同じ赤茶系で統一し、阪急ブランドを前面に打ち出した。内装は「上質な寛ぎ空間」をテーマとし、1年間かけてオリジナルのシートを開発した。定員は18人で、シートピッチはゆったり感のある122センチを確保した。
松田誠司社長は「トラピックスでは組み込めなかった宿、観光地へ独自性のある上質な旅を実現していく。いま増えている、自身でモノを見分け価値が分かる人たちに提供するバスだ。菫はローマ字でSMILE。笑顔が素敵な史上最年少のプロ棋士、仲邑菫さんとご縁を感じ、囲碁界も応援させていただくことになった」と話していた。
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