十石舟継続を確認 京旅協、今期赤字も基幹事業
京都府旅行業協同組合(森野茂理事長=アルファトラベル)は5月26日、京都市下京区の京都経済センター会議室で、新型コロナウイルス感染予防対策として書面議決による第38期通常総会を開いた。
森野理事長は「観光業などの需要喚起を目的として行われる『Go To Travelキャンペーン』が7月下旬から行われる予定で、組合としても前向きに取り組んでいきたい」と述べ、厳しい状況下にあって知恵を絞って乗り越えていこうと呼びかけた。
事業報告の中で、共同事業については京旅協が主導して造成した宿泊プラン「まる得ユニットプラン」は、2019年上期で宿泊が19件364人、下期で宿泊46件910人の実績があったことを報告した。また京旅協クーポンについては前期取扱額が12億825万円だったことも明らかにされた。
組合事業のひとつである岡崎桜回廊十石舟めぐりは、新型コロナウイルス禍の中、京都市と協議を重ねて感染症拡大防止の予防対策マニュアルを作成して実施したものの、感染症拡大のため3月24日―5月6日の予定が4月5日で運航を終了。13日間の運航で4272人の乗船客となり赤字となった。一部組合員からは「赤字を出してまでやる意味があったのか、来年以降どうしていくのか」と質す声が出た。
それに対して森野理事長は「当組合の根幹となる事業で、京都市など行政と信頼関係を築いてきた事業でもあるので、継続していきたい」「赤字にはならないようあらゆる手立てを講じ、責任をもって取り組んでいく」との強い考えを示した。
なお、今年度の組合費については、現況を見据えて免除することを決めた。
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