コロナ後の旅行を学ぶ 一社京都府旅行業協会、予防対応策を共有
一般社団法人京都府旅行業協会(北澤孝之会長=ツアーポート)は6月10日、京都市下京区の京都経済センターで「新型コロナウイルスに対応した今後の旅行業界および助成金について」の説明会を開いた。オンラインでの視聴者を入れて約90人が参加した。
北澤会長は説明会開催について「新型コロナウイルス感染拡大で、我々旅行会社はお客様に安心して旅行へ行っていただけるよう、しっかりとした対応ができなくてはならない。説明会で現時点での最新情報を確認してほしい」と呼びかけた。
説明会では京都府健康対策課の鎌田和宏医務主幹が「新型コロナウイルス感染症について」と題し説明。中国・武漢から感染の拡大が始まった新型コロナウイルスの特徴などについて話し、感染の経過や「3密」を避ける感染防止策なども紹介した。また、参加者からの旅館大浴場での感染率についての質問に対し、鎌田主幹は「水がある場合はウイルスの寿命は延びるが、手や身体を洗うので感染の心配は薄い。ただ換気は行うべき。脱衣場は入口に消毒液を置き、空気の入れ替えが特に必要」と答えた。
次いで同協会の上原龍男理事が「旅行業における新型コロナウイルス感染症対応ガイドライン」について説明した。その中で上原理事は、募集型・受注型・手配旅行を問わず「旅程に組み込む宿泊施設、運輸機関、食事箇所、観光施設などは事前に適切な感染防止対策を取っていることを確認しなければならないが、ガイドラインがある業界団体に加盟している場合、適切な感染防止策を取っていると判断していい。ただし業界団体に未加盟な場合は各事業者が適切な感染防止ができているかどうかを確認することが必要だ」とした。
続いて同協会理事で、京都府バス協会の谷口守弘貸切委員長が「バスにおける新型コロナウイルス感染症対応ガイドラインと具体的取組」を説明。「貸切バスに関するガイドラインは現在作成中で、完成次第、内容をお伝えしたい。今のところ車内に可能な限り手指消毒液を装備し、お客様が乗車する際の手指消毒や他の乗客との距離をできるだけ開ける努力をお願いしたい」と述べた。
受入施設に関しては「宿泊・昼食関係の新型コロナウイルス感染対策ガイドライン」について、京都絆会の服部一平幹事が現場の感染対策の事例を紹介。「バイキング会場での料理を個別の盛り付けに変えている施設や、客室マッサージや宴会コンパニオンを取りやめているところもある」と伝えた。
引き続き京都府中小企業総合支援課から「新型コロナウイルス対策企業等緊急応援補助金等について」の説明があった。アクリル板や透明ビニールカーテンの設置、キャッシュレス決済の導入経費など「新しい生活様式」に対応した感染拡大予防に取り組んだ際、上限10万円が補助されることなどが紹介された。
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