ニューノーマル時代の宿泊コミュニケーションツール JTBが共同開発
JTBは10月1日、宿泊施設向け多言語コミュニケーションツール「Kotozna In-room(コトツナ インルーム)」を発売した。非接触型多言語コミュニケーションツールで、ニューノーマル時代の国内宿泊客にも、インバウンド復活後の外国人旅行者対応にも使える。JTBが、多言語ソリューションを提供するKotozna(東京都港区)と共同開発した。
宿泊客は自分のスマートフォンでシステムを利用する。QRコードを読み取るだけで、アプリのダウンロードは不要。施設案内や周辺観光情報などが自分の使用言語で表示される。
消毒が行き届いている客室でも、自分のもの以外はできるだけ触りたくないというニーズに対応し、自らのスマホでホテルのフロントや仲居さんと自動翻訳付きのチャットができ、リクエストすることも可能だ。
メーンメニューには、使いたいサービスがイラストで分かりやすく表示されている。例えば、フロントとのコンタクトボタン押すと、ホテル側にはどの部屋からの問い合わせか分かる仕組み。109の言語に対応している。定型化されたチャットボットも多言語で用意できる。
今年3月からこれまでに約10軒の宿泊施設が試験導入し、宿泊施設からは「感染症対策を十分にしていることを対外的にアピールできる」「地元のインバウンド強化を促進することができる」などの意見が寄せられているという。
今後、関西2府4県にあるJTB契約宿泊施設に対して販売を行い、順次全国へ拡大。アンケートや館内混雑状況の確認機能の拡充により、宿泊客の利便性向上と宿泊事業者の業務効率化をさらに充実させる。
宿周辺エリア活性化につながる旅行中の情報や、アフターフォローに至るまで宿泊施設スタッフと宿泊客とのコミュニケーションをサポートするツールとして機能革新を行っていくとしている。
JTBの檜垣克己執行役員法人事業本部事業推進部長は「コロナでインバウンドは激減していますが、一方で再開後の日本への旅行意欲は依然として高い。インバウンド復活を考えれば多言語化は必須です。国内客にとってもニューノーマルの時代に、対面から非対面、三密回避が必要とされています。デジタルトランスフォーメーション化をこの時期に勧めるのが大事です。安心安全の担保と業務の効率化を提供したい」とコメントしている。
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