「Trip全旅」をBtoC化 全旅が今春から(1) 新機能で見込み客を獲得
全旅(中間幹夫社長)が4月、オンライン予約システム「Trip(トリップ)全旅」を高機能化させる。従来の「ホテル」「航空券」「送迎」に加えて、宿泊・クルーズ商品を主とする「ギフト」を追加するとともに、Trip全旅をプラットフォームとして全旅クーポン会員に提供。会員旅行会社は、自社ホームページで直接消費者に販売できる。これまでのBtoBからBtoBtoCにすることで、会員の販売チャネルの拡充と販路拡大につなげる。
Trip全旅は2019年1月、全旅クーポン会員専用の無料オンライン予約システムとして開設。世界最大級のOTAエクスペディアの宿泊エンジンを利用し国内外の宿泊施設が検索・予約できるのをはじめ、国内および国際航空券や海外主要都市の空港−ホテル間の送迎についても予約可能だ。
新たに3月中にも追加される「ギフト」機能は、宿泊・観光のカタログギフトなどを扱うユナイテッドスペース(東京都中央区)とクルーズ・レストランギフトを扱う五島トラベル(東京都中央区)と提携し実現するもので、高級旅館ホテルや特産品などがラインナップ。顧客の贈答品としてはもちろん、法人の福利厚生などでの利用が想定される。また、一部都府県に緊急事態宣言が発令されている現状では旅行商品が販売しづらいものの、ギフトとして近い将来の見込み客獲得にもつなげることができる。販売手数料も設定されており、旅行需要の回復が遅れるなか会員旅行会社にとって新たな収益源になることが見込まれる。
全旅では多機能、高機能化したTrip全旅をプラットフォームビジネスとして展開。現在全国に約2700社の全旅クーポン会員から要望があれば自社ホームページで、Trip全旅のシステムを利用できるようにする。会員にとっては、顧客のOTAなどへの流出を防ぐとともに、販路拡大につながるB(全旅)toB(会員会社)toC(顧客)が実現する。
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