日本旅行が20年度期末決算 コロナ禍の影響大きく経常損失は93億円に
日本旅行(堀坂明弘社長)は3月18日、2020年度(20年1月1日―12月31日)期末決算を発表した。連結業績では、営業収益が前期比56・7%減の237億800万円、営業利益が前年から131億5600万円減の116億2100万円の損失、経常利益が118億7800万円減の93億6200万円の損失、当期純損失は127億9100万円を計上。新型コロナウイルス禍が直撃し大幅な赤字決算となり、大手旅行会社他社同様、中期経営計画の見直しによる抜本的構造改革に踏み切り、巻き返しを期すことになった。
個別決算は、販売高が同69・9%減の1356億4千万円、営業収益は同55・5%減の206億4400万円、営業利益が前期から83億9800万円減の73億3400万円の損失、経常利益が75億6700万円減の57億5500万円の損失に。特別損益は28億1900万円の利益を計上、当期純損失は65億6400万円だった。
国内旅行部門の販売高は同59・1%減の1140億3千万円で、営業収益は51・7%減の145億500万円。JR西日本をはじめJR各社との連携のもと商品強化に取り組んだが、国内旅行ブランド「赤い風船」の販売高は同44・9%減の539億9100万円にとどまった。団体旅行はGo Toトラベルへの対応や教育旅行、行政への営業強化を図ったが、コロナ禍で需要は上向かず同70・2%減の224億3900万円に。JR券や国内航空券などの単品販売は出張需要の減少で同63・8%減の367億3900万円。
海外旅行部門は、販売高が同88・1%減の146億1600万円で、営業収益は同88・2%減の11億900万円。コロナ禍により大半のツアーが催行中止、団体旅行も需要の大半が消失するなど打撃は甚大だった。販売高はマッハ・ベストツアーが同78・0%減の70億3900万円、団体旅行が同88・5%減の26億6600万円、単品商品は同93・0%減の44億1400万円。
国際旅行も第2四半期以降需要がほぼゼロに。販売高は同86・0%減の68億7300万円で、営業収益は同80・1%減の11億6600万円を計上した。
2021年度については、新中期経営計画を見直し、構造改革に着手。コロナ禍を乗り越え生き残りを図る。
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