2国間協議で復活へ JATAが総会、 「Go To海外」などプロモ実施
日本旅行業協会(JATA、1149会員)は6月21日、東京・丸の内の経団連会館で2021年度総会を開き、20年度事業報告と決算、21年度の会費の減額、副会長1人の交代を承認した。3月の理事会で承認後、観光庁の認可を受けている21年度事業計画と予算について説明した。
事業報告はコロナウイルス感染症対応を中心に行われた。雇用調整助成金特例措置の実現と延長、修学旅行の中止ではなく延期の要請や取消料の補てん、Go Toトラベル事業の実現など、政府や与党、行政への提案・要請を精力的に行ったことが報告された。
副会長は所属会社の人事異動に伴い堀坂明弘氏(日本旅行)から小谷野悦光氏(日本旅行社長)に交代した。
会費の減額はコロナ禍の長期化を受け、正会員は年額35万円から10万円を減額。それに伴い21年度予算は総額で約2億円の減収を見込んでいる。
活動としてはコロナ禍対応策として、海外旅行については各国の入国制限緩和状況に応じターゲットとする国を設定し、段階的往来再開の条件整理を働きかける。航空会社、空港、政府観光局など関係機関と連携したプロモーションで早期の回復を目指す。
また、2国間協議の対象国・地域としてハワイのほかビジネストラック対象国のシンガポール、韓国、ベトナム、中国、台湾、オーストラリア、ニュージーランドなどを見込む。2国間とは「Welcome to my countyキャンペーン」(Go To海外)などのプロモーションを実施する。
国内旅行の推進では、重要施策として会員会社がGo Toトラベル事業で利益を最大化できるよう支援する。ツーリズムEXPOジャパン2021は11月25−28日に大阪市で開催する。
坂巻伸昭会長(東武トップツアーズ社長)は「旅行業は未曽有の状態にあり、協会として原点に帰ろうという話を昨年しました。もう1年、コロナ禍で協会に何ができるかを考えていきたい。協会には3つの役割があり、1つは会員の声をしっかり聴くこと。会員の声が活動の源泉であり政府への要望、折衝の背骨となります。2つ目は協会の活動を内外に発信すること。旅行業界の感染防止対策やガイドライン、新しい旅のエチケットを繰り返し発信していくことが大事です。3つ目は国や行政、自治体など関係機関との調整機能です。陳情から一歩踏み込み、施策に生かせる情報を提供していきたい。就任以降、闘病を続けながらこの役に携わらせていただいているのは、私にとって旅行業は素晴らしいものだからです。少しでも皆さんと一緒にがんばりたい。次の旅行業を皆さんと一緒に作り上げたい。次の世代につなげる旅行業を一緒につくりたい」と話した。
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