JTB 2021年度上期決算は構造改革で67億円の黒字を達成
JTBは2021年度上期の連結決算を発表した。売上高は前年同期比38・5%増の1798億円、営業損失は331億円、経常損失は260億円に上ったが、本社ビル売却などによる特別利益の計上により当期純利益は67億円の黒字となった。
山北栄二郎社長は「資産売却などで67億円の黒字に転換した。純資産も確保でき今後の成長に向けた財務体制を確保できた。2021年度は年間業績で黒字化を達成する」などと話した。
その上で新卒採用についても2022年度は見送るものの2023年度には再開する考えも明らかにした。
2021年度上期の売上高は前年同期に比べ500億円増加した。売上高の内訳は国内旅行571億円(前年同期比43・0%増)、海外旅行10億円(95・3%減)、訪日旅行277億円(894・4%増)、グローバル旅行8億円(92・4%減)、旅行以外931億円(71・5%増)だった。売上高構成は旅行以外が52%となり、初めて旅行事業を上回った。
山北社長は「旅行は国内、海外、訪日、グローバルすべての分野で落ち込んだが、旅行以外はオンラインイベントやハイブリッドイベント、行政のソリューション事業を拡大することができた。エリアソリューション事業として課題解決型のふるさと納税や産業、地域振興プロ―モーション事業は堅調だった。ビジネスソリューション事業も拡大した」と売り上げ構成が大きく変わったことを紹介した。
構造改革では販売管理費を2019年同期比で60・7%まで縮減した。国内グループ改革で4社を削減、期末までには計11社を削減する。国内店舗は計画の115店に迫る93店舗を廃止、7200人の人員削減目標に対し8170人が応じた。
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