アフターコロナを見据え観光で地方創生 KNT―CTと高知県が連携して取り組み
KNT―CTホールディングス(米田昭正社長)と高知県(濵田省司知事)は4月21日、観光誘客をはじめアフターコロナを見据えた地方創生事業に取り組むと発表した。県と近鉄グループホールディングスが結んでいる地方創生の推進に向けた連携協定に基づくもので、地域資源の掘り起こしから情報発信、地場産業振興、中山間振興などコロナ禍からの観光の回復を通して地域に元気を取り戻していく。
今回の連携では両者の連携で観光振興を図り、民間企業と自治体による地方創生へのモデル創出につなげる。期間は2025年3月まで。
県内の自然や歴史、食を生かした長期滞在型の旅行商品の企画販売、自然を生かしたサステナブルツーリズム商品、県内の日本遺産の地域活性化支援と旅行商品企画、農作業や伝統芸能、地域の人との交流など体験交流型教育旅行の提案など観光誘客事業を強化して展開。県産品のアピール・販売や移住促進、中山間振興にも協力して取り組む。
具体的には、クラブツーリズムのサブスクリプションサービス「クラブツーリズムPASS」に県のアンテナショップと連動した「高知だいすきクラブ」(仮称)を設立。SNSによる情報発信や高知を学ぶ動画の作成、イベント開催に取り組む。
そのほか、クラブツーリズムと連携協定を結ぶテレビ東京ダイレクトと協力してBSテレ東のテレビ番組で県の取り組みを紹介、旅行商品も販売。「日本の植物学の父」と呼ばれる県出身の牧野富太郎がモデルのNHK連続テレビ小説「らんまん」が23年春から放送されることを踏まえ、牧野富太郎ゆかりの地と連携した旅行商品の企画も予定している。
同日、東京・銀座で開いた記者会見で、米田社長は「高知県は多様なコンテンツを有し、近畿日本ツーリストが強みをもつ修学旅行で『学習の場』としても魅力的な地。25年の大阪万博に向け、旅行会社として多くのお客様に高知県を訪問いただく一助を担いたい」、濵田知事は「感染防止対策を推進しながら観光需要喚起策を強化するなど社会経済活動との両立を図っていく必要がある。相互連携を強化することで、双方の保有する資源のさらなる有効活用を図り、コロナからの回復と持続的な発展を実現するモデルを創出したい」とそれぞれ抱負を語った。
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