海旅復活なくして旅行業界の復活なし JATA髙橋会長が新春会見
日本旅行業協会(JATA)の髙橋広行会長(JTB会長)は1月10日、東京・虎ノ門で新春記者会見を開き、コロナ禍からの観光復活に向けて政府に対し全国旅行支援の継続と水際対策の廃止などを求めていく考えを示した。
髙橋会長は2022年について「前半は五里霧中、後半は一陽来復」と表現し、10月以降の全国旅行支援の開始と水際対策の大幅緩和により旅行業界全体として明るい兆しがあるものの、本格的な回復までは道半ばにあるとした。
自立的な回復軌道を確かなものにするため、国内旅行の需要喚起策として全国旅行支援の4月以降の継続を求めた。
また、国際旅行については水際対策の大幅な緩和を歓迎する一方で、「日本入国時にワクチン3回接種もしくは72時間以内の陰性証明を求める世界に類のない規制が、インバウンドと海外旅行回復の足かせになっています」と指摘し、世界に歩調を合わせ、水際規制を廃止するよう求めた。
特に海外旅行については2019年比で2割程度と回復が足踏みしている状況を紹介し「円安や燃料費の上昇による旅行費用の高騰に加え、海外旅行に行っていいんだろうかという委縮したマインドがあり、これをいかに解きほぐすかが最大のポイント」だと話し、コロナ感染症の2類相当から5類への移行が必要との認識を示した。
その上で、「海外旅行復活なくして旅行業界の復活なし。今年は海外旅行の復活を最大の事業に位置付け、5類への移行のタイミングで、海外旅行再開を宣言する全国的なプロモーションを展開したい」と計画を話した。
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