OATA、わかやま12湯交通連携型ツアーを実施 健康とデトックスの2商品
協同組合大阪府旅行業協会(OATA、鈴木隆利理事長=ワールドツア―ズ)は2022年12月に、和歌山県の温泉振興と魅力発信を行う「わかやま12湯推進協議会」と連携した2つのツアーを実施した。観光庁の地域一体となった観光地の再生・観光サービスの高付加価値化事業【交通連携型】に採択されたサンスターライン(大阪市)、和歌山県内のわかやま12湯推進協議会(事務局・協同組合和歌山県旅行業)と連携。日帰りの「心と身体が健康になるウエルビーイングの旅」と、1泊2日の「美人の湯に浸るデトックスツアー」で、いずれも全国旅行支援を活用した。
日帰りツアーは12月12日、わかやま12湯の一つ白浜温泉の旅。白浜温泉にゆかりのあるプロボクシングの元2階級世界チャンピオン、井岡弘樹さんが同行し、温泉入浴のほかボクシングの動きを活用したボクシエットを体験、20人が参加した。
井岡さんは、白浜温泉で合宿することを慣例としていた。6人の世界チャンピオンを育てた名トレーナーのエディ・タウンゼットさんに師事し、白浜でもエディさんの指導のもとトレーニングに励んだ。エディさんは1987年、最後の弟子だった井岡さんがWBC世界ミニマム級の王座に就いたことを耳にして亡くなった。井岡さんはエディさんの偉業を顕彰するため、2人の思い出の地である白浜温泉の白良浜に2004年、記念碑を建立した。
しかし、年月が経つとともに記念碑のことを知る人も少なくなり、OATAでは今回改めて2人の偉業をたたえる記念碑を訪ねるツアーを企画した。
白浜に向かう車中では、エディさんと井岡さんが世界王座を獲得する軌跡を取材したドキュメント番組の映像を見ながら、井岡さんが当時の状況を解説した。白良浜ではエディさんとの思い出も語り、サプライズとして持参した世界チャンピオンベルトも披露、参加者を喜ばせた。

エディさんの顕彰碑前で井岡さんとツアー参加者
昼食と温泉入浴の会場となったShirahama Key Terrace Seamoreでは、井岡さんと妻の笑美さんの指導のもと、ボクシングの動きで健康を維持するボクシエットを体験した。
OATAでは今後も、エディさんを顕彰しボクシエットを行うツアーは今後も継続していく予定だ。
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1泊ツアーは12月16日に実施、10人が参加した。わかやま12湯加盟の宿泊施設である季楽里龍神の“和歌女将”の小川さださんがバスに同乗し、12湯や今回の立ち寄り先の魅力を案内しながら周遊した。
最初に訪れたのは梅酒メーカー「中野BC」。梅酒杜氏の山本佳昭さんから温泉入浴前に梅を食べると入浴効果が高まるなど、健康に関する話を聞いた。
日高町美山地区の「ヤッホーポイント」では、マスクを外して大声でやまびこを体験。龍神村の「龍神マッシュ」でシイタケ原木栽培を見学し「龍神はーとキッチン」で美人弁当を味わった。龍をテーマにした様々な作品を展示する「ドラゴンミュージアム」にも立ち寄った。
季楽里龍神では、温泉入浴指導員の吉岡毅さんが上手な温泉の入り方や入浴の心得、龍神温泉の起源、泉質について指南した。続いて参加者全員で龍神村商工会事務局の寒川真樹子さん、宮脇真紀さんの指導で「美人体操」を体験。龍神温泉の美肌効果を高める体操とあって、参加者は熱心に取り組んでいた。
翌日は熊野古道の中辺路へ行き、古道語り部のヨッシーこと水本好則さんのコミカルな案内とともに滝尻王子から乳岩までを歩いた。昼食は中辺路ルートに近い「霧の郷たかはら」で、オーガニック料理を味わい、オーナーの小竹治安のフラメンコギター演奏を楽しんだ。

熊野古道の中辺路を歩いた参加者
わかやま12湯推進協議会ではOATAとの連携を機に、県外旅行社へ12湯の着地型旅行企画を積極的にアピールする考えだ。
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