インボイス制度導入で今やるべきこと 石旅協が対策セミナー開く
一般社団法人石川県旅行業協会(越原裕一会長)は1月23日、金沢市のホテル日航金沢で、2023年10月から開始するインボイス制度を学ぶ「電子帳簿保存法・インボイス制度(適格請求書)対策セミナー」を開いた。40人が参加した。
セミナーは「知らぬ存ぜぬは通じません~改正施行後の落とし穴~『脱、紙! インボイス制度への取組指南』」がテーマ。旅行業システムやバス運行管理システムなどで旅行業営業支援ネットワークシステムを構築するブロードリーフ(本社・東京)の吉田知弘さんが講師を務めた。
吉田さんは「19年の軽減税率の導入で8%と10%の税率が並行して運用される中、どの取引や商品にどちらの税率が適用されているかを明確にする必要が出てきました」と、同制度導入の背景を紹介。
「新しい時代の流れに対応し納税者の帳簿書類の保存負担軽減を図るため、帳簿書類は電子データで保存することが義務づけされます」と述べ、売手が買手に対して現在の「区分記載証明書」に「登録番号」「適用税率」および「消費税額」の記載が追加されることになると話した。
また「インボイス制度に対応するためには会計や販売管理システムを改修することで、軽減税率対応・割り戻し積上計算対応などができる消費税の計算方法の変更、品名・単価・合計金額・税率・税額などの項目を追加した請求書の書式変更が必要になります」と述べ、インボイスに対応しないと「買手側は仕入税額控除ができなくなり、多くの消費税を納付することになります。結果、インボイス対応事業者からしか仕入をしなくなります」とも語った。
さらに「制度が開始され、経理業務が増大する前にインボイス対応とともに請求書授受に対しての対応を完了しておくことをお勧めします」と呼びかけた。
越原会長は「インボイス制度はどのように取り組んでいいのかわからないことも多く、具体的な知識を得るために受入組織の共栄会会員であるブロードリーフにセミナーの開催を依頼しました」と話し、参加者からは「いち早く新しい情報を会員に届けようとする協会の姿勢は素晴らしい」「暫定措置や法案予定など刻々と変化している状況がよくわかった」などの声が挙がった。
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