菱田氏(プロクシー)を新会長に選出 一社兵庫県旅行業協会、SDGsを推進
一般社団法人兵庫県旅行業協会(山口嘉幸会長=ハート、161会員)は5月25日、神戸市中央区のオリエンタルホテルで2023年度定時総会を開いた。任期満了に伴う役員改選が行われ、新会長には菱田良平さん(プロクシー)を選出。コロナ禍を経て次代に向けた組織づくりへ一歩を踏み出した。
22年度は兵庫県の県民割や全国旅行支援の事務局の運営委託を受けるなど精力的に活動。23年度はここで得られた収益やノウハウをもとに新しい活動を展開していくことになる。
23年度から、既存の全国旅行支援事務局運営委員会に加え、労働環境向上委員会、SDGs推進委員会、大阪万博推進委員会を新設。新しい体制で会員にとってメリットの大きい組織を目指していく。
なかでもSDGs推進委員会は菱田新会長の肝入りという。菱田新会長は「ある調査では観光がSDGsに一番取り組んでいない分野だそうで、そのなかでも旅行業が一番取り組みの度合いが低い。それを踏まえ、どのように業界にSDGsを盛り込んでいくのか、取り組みを進めたい」と設置経緯と抱負を述べた。
新しく理事に選出された高山傑さん(スピリット・オブ・ジャパン・トラベル)は観光庁の持続可能な観光ガイドラインアドバイザーを務めるなどの実績から同委員会に参画。「旅行業界でできることもあるし、コスト削減にもなる。いろいろと提案していきたい」と話した。
同委員会では今年度、業界内の雇用維持と人材育成、持続可能な県の観光素材の造成・紹介・販売、理事役員の女性の割合増などに取り組む。
労働環境向上委員会については、菱田新会長は「中小旅行業の協会に必で役立つ取り組みを考えながら進めていきたい」。
なお、22年度事業報告・収支決算、23年度事業計画案・収支予算案はいずれも承認・可決した。
退任した山口会長は、4期会長を務め上げ、この日、新体制にバトンタッチ。「コロナ禍などで大変な時期での会長だったが、最後に全国旅行支援事務局受託など大仕事ができ、足跡は残せたのではないか。新時代への土台は作ったので、それを生かして皆が参加できる組織にしてほしい」と笑顔で語っていた…
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